12月の月間賞発表&Amazonギフト券当選者発表



みなさまこんにちは、ハザマです。今日は、年明けにささやかなお年玉になるでしょうか(^^)、12月の月間賞を発表・ご紹介しますw 〈イエはてな〉の語らいを日々ご一緒下さったみなさまに1カ月の大感謝をこめて! 今回もすべてのメッセージを読み返してみますと、毎回の受賞タイトルを選んだ苦難がよみがえりましたよ〜(笑)。季節と幸せをめぐる暮らしのサプリも、イエコト・アイデアも、愛着のマチと家族のルポも、本当に素晴らしいメッセージにあふれた1カ月でした。みなさま、心のこもった語りをどうもありがとうございます! 各コンテンツの月間賞受賞タイトルとともに、アマゾンギフト券プレゼント当選者も発表させて頂きますね。受賞、ご当選のみなさまおめでとうございます!

イエコト・ミシュラン 12月のミシュラン賞

今回のミシュラン賞は、#049「楽しい・便利・自分仕様!壁の活かし方&設計コンテスト」に頂いたご投稿からセレクトした3つです。


ミシュラン賞にはAmazonギフト券3,000円分をプレゼントいたします。

  (アマゾンギフト券は「ギフト券No.」がはてなポイント送信メールによって送付されます。)
»イエなてなのプレゼントについて

イエコト・ミシュラン

「家族の壁」by id:TinkerBell


わが家にある「家族の壁」をご紹介します。
家族それぞれが自由に自分をアピールしたり、家族の絆を深めるためのものを飾っておけたりする壁です。


普通「家族の壁」というと、家族間の隔たりのことを意味します。
わが家にも、そういう時期がありました。
私は引っ込み思案で、外で自分を表現することができない分、その鬱憤が家で出てしまう子供でした。
中学にさしかかるころから、親なんてなにもわかってくれない、もう私に構わないでよ攻撃がはじまりました。
家が暗くなり、だんだん家族全体が険悪になって、父母同士でも言葉を荒げることが起こるようになりました。
そんな時、父の発案で、壁に大きなコルクボードを吊り下げて、何か言いたいことがあったら紙に書いてここに貼ろう、ということになったんです。
文章なら言い争いにならないし、言った言わないの誤解もない、書いている間に考える時間もできてみんな冷静になれる、というわけです。
父も母も私も、それぞれの思いを書いて貼り付けました。
こうしてコミュニケーションが復活していくと、だんだん心が通ってきて、家族の溝が埋まっていきました。
そして以前よりもずっと、家族の絆が深まっていきました。


イエの中に温かい会話が復活すると、壁のコルクボードはもう不要になりましたが、いつのまにかそこに家族のスナップなどが貼られるようになりました。
ある雑誌に母の投稿が採用されてその内容が記事になった時など、「快挙!○○さん(母の名前)雑誌デビュー!」と書いた紙と共に雑誌のコピーが貼られて、
その下に父の字で「↑自画自賛」と書かれた紙が貼られて、大笑いになったこともありました。


そんなことが重なるうち、壁の下にかわいいチェストがやってきて、その上にフォトスタンドが並べられたり、各自が手作りした物などが置かれるようになりました。
そのうちそれでも足りなくなって、上に棚が取り付けられました。
そしてまた父の発案で、そこを「家族の壁」と呼ぶようになりました。


「どこの家にも家族の壁はある。人間なんだからそれは当たり前だ。でもわが家の家族の壁はこれにしよう。こういう家族の壁なら大歓迎だろう」


母も私もその提案に大賛成でした。
それからは、またちょっと家族に壁ができちゃったかなと思った時も、すぐにその「家族の壁」が思い出されて、心に壁ができてしまうことがなくなりました。

皆さんのイエでも、こういう「家族の壁」はいかがでしょう。
昔のイエには床の間がありました。
床の間のある側を上座というように、それがイエの空間の頂点でした。
現代の暮らし空間の中にも、そういう芯となる場所が必要です。
「家族の壁」は頂点というより、イエの中の空間の中心、かな。
そういう場所を作ることで、家という空間がただの共同生活の場から家族の絆を紡ぐ場所に変わり、
家族という存在がただの共同生活者から、この世でただひとつの愛の形でつながる、かけがえのない存在に変わっていくと思います。


壁を一面空けて、そこに家族の交流の場を作る。
ただそれだけで実現できます。
工事も何も要りません。
皆さんのイエにも、心を閉ざす壁ではなく、こんな愛を紡ぐ「家族の壁」をぜひどうぞ。


イエコト・ミシュラン

「漆喰で洋室に日本の壁を作る」by id:Fuel


以前漆喰を塗った経験から、
http://q.hatena.ne.jp/1247633703/225549/#i225549
次にやってみたいのは、洋室の中に日本の壁を作ってしまうDIYです。例をあげればこんな感じの仕上がりですね。
http://kaiteki01.seesaa.net/article/113081064.html


まず部屋の壁に「柱」を演出していきましょう。こういう所に古民家を解体した時に出た古材などが使えたらいいですね。まだ電気もガスも普及していなかった時代の、囲炉裏や竈の煙でナチュラルにいぶされた古材が手に入ったら最高です。探すとそういう古材を扱う業者さんもあるようです。
今の家は天井裏の空間が少ないですし、構造も複雑ですから、前述の写真のような梁が剥き出しの天井とそれに伴う高い壁は演出不可能ですが、代わりにナゲシに相当する部分に、自然のうねりを生かした古材を梁っぽく渡していきましょう。
壁と木材との接合は、現代の住宅なら接着剤ということになるでしょうか。風情はありませんが、外観には関係しないので、ここは現代の発達した強度の高い接着剤を有り難く使わせてもらうことにします。


塗る漆喰ですが、これは以前使ってとてもうまく仕上がったこの製品か、それに類する物を想定しています。
http://www.plastesia.com/umaku-nureru/kounyu.html
自分で練って作る漆喰に比べて安直な感じがしないでもありませんが、この漆喰は伸びが良く、様々な材質との接着性も良好なので、たいていの壁の上にそのまま塗り込んでいくことが可能です。まるで粘度の高い塗料を塗り込んでいくような感覚です。下地作りが不要なので、既存の壁の上に被せて塗っていっても分厚くなってしまうことがありません。
合板や化粧板の上にも直接塗っていけるので、ドアの内側も漆喰仕上げにしてしまいましょう。硬化した後にポロポロ剥がれ落ちたりしないので、厚塗りしなければドアまでお揃いが可能です。もちろんドアの内側に襖風の枠を取り付けて、襖紙などを貼って仕上げてもいいですね。


漆喰は多孔質ですから、以前話題になった障子や畳などと同じく、湿度が高い時は空気中の水分を吸い込み、湿度が低くなるとそれを放出する調湿性があります。結露を防ぎ、常にサラッとした表面を保ちますから、ダニなどの多湿を好む生物の発生も抑えられます。
湿気を吸い込んだらカビが生えそうな気もしますが、漆喰の主成分は石灰ですから、カビには強いのです。昔の漆喰はツナギとして草や海草などから採取した粘着成分を使っていたので、押し入れの中などではややカビることもあったようですが、現代の漆喰はそのへんもカビにくい材質になっています。さらに漆喰は二酸化炭素と反応して硬化するので、いったん固まったら水分で柔らかくなることはありません。
また多孔質ですから、シックハウスの原因となる有害な物質も吸着します。同じく臭いも吸ってくれます。さらに嬉しいのは不燃性であるということです。漆喰で仕上げた壁は家の安全性も高めます。


今回はハザマさんも漆喰を生かした「凸凹(デコボコ)ウォール」のアイデアを提案されていますね。
http://d.hatena.ne.jp/ie-ha-te-na/20091207#Michelin
漆喰は本当にすばらしい素材です。
漆喰の原料となる石灰石の主成分は炭酸カルシウム。これを高温で焼いて粉にし、水を加えて練って塗りつけると、しばらくして固まって堅牢な壁が作れるということ。
つまり、炭酸カルシウムを熱して二酸化炭素を放出させ、
  ---
  石灰石生石灰酸化カルシウム
  CaCO3 → CaO + CO2
  ---
水を加えて消和し、
  ---
  生石灰酸化カルシウム)→消石灰水酸化カルシウム
  CaO + H2O → Ca(OH)2
  ---
それが空気中の二酸化炭素が反応すると炭酸カルシウムに戻って元のように固まる
  ---
  消石灰水酸化カルシウム)→炭酸カルシウム
  Ca(OH)2 + CO2 → CaCO3 + H2O
  ---
という反応は、人類が古代から知っていた知恵でした。原始的な漆喰は高松塚古墳の壁画部分などにも使われています。漆喰は日本だけでなく、ヨーロッパでもイスラム圏でも世界中で古くから使われ親しまれていた素材ですから、漆喰を使えば、和風洋風エスニック風などなど、あらゆる壁が演出できます。漆喰を住まいに導入することは、人類の築き上げてきた文化遺産の一部を暮らしに取り入れることだと思います。


イエコト・ミシュラン

「壁に布を垂らすだけでできあがりの床の間空間」by id:CandyPot


イエはてなが始まったばかりのころにもちょっと書いたことがありますが、私の壁活用は床の間です。といってもただ壁に無地の布を垂らしただけ。その布が、部屋の中に床の間のような空間を作り上げてくれるんです。
http://q.hatena.ne.jp/1162965969/54820/#i54820
使う布は、普通の洋服生地だと幅が広くなりすぎますので、私は幅鯨尺一尺九寸(約72センチ)、つまり普通の反物の倍幅の和服地を使っています。今掛けているのはちょうどこのページに「金茶系」と書かれているような色。
http://www.rakuten.co.jp/iromuji/151304/361683/1855223/
春には桜色、夏は藍染めなど、季節によって様々な布を使い分けていきます。
どの布も無地ですが、同じような色でも、絹なら艶のある平織り、細かいシボで光沢を押さえた縮緬、表面に艶やかな文様が浮き出た紋意匠、そのほか木綿や麻など、織り方や素材によって驚くほど表情が変わりますから、気に入った布地を見つけたら、その場で買ってしまいます。普通の反物の倍幅の布って、探すのがちょっと大変ですから。
布の長さは、天井から床までの高さの8割+α。布の幅プラス3センチくらいの長さの適当な木の丸棒を二本用意し、布の上下を輪に縫って、その棒を差し込みます。この輪にする部分が布の長さの+αですね。あとは上側の棒の両端に小さなヒートンを付けて壁に掛けられるようにすればできあがり。つまり布で掛け軸のような形を作るわけです。
これを壁の好きな場所に下げて、その下に木製の花台や
http://q.hatena.ne.jp/1255582326/236997/#i236997
ここに紹介されていたようなミニ畳などを置いてお花を飾れば、とってもシンプルな床の間的な空間が部屋の中に出現します。お花じゃなくて、小篭に盛ったフルーツやお野菜などを飾ってもかわいいですね。
布だけでもいい壁のアクセントになってすてきですが、さらに本当の床の間のように、布の部分に掛け軸とか色紙などを飾るとさらにすてきです。掛け軸風のカレンダーでもいいですね。布を掛けているところから紐を垂らして吊れば、自由な高さに飾れます。
以上は壁面が広く空いている場合。普通の反物の幅は鯨尺の九寸五分(約36センチ)が標準ですから、そういう布を使って長さも短い物を作ると、チェストの上などの空間をミニ床の間に変えられます。
壁にこんな床の間風空間を作って生け花を楽しんだり、その前のスペースをお茶室に見立ててお茶を点てたりすると、自己流でもとても楽しく心豊かな時間が過ごせます。この布を使った簡易床の間風空間は、特にシンプルな洋室に合うと思います。季節ごとに様々な布に掛け替えて、色々な部屋の表情を楽しんでください。


リブ・ラブ・サプリ〜SEASON 12月のSEASONサプリ賞

今回のSEASONサプリ賞は、#045にご投稿頂いた中より選ばせて頂きました。「クリスマスに」「我が家の年越し行事」の各テーマよりセレクトした3つです。


※SEASONサプリ賞にはAmazonギフト券3,000円分をプレゼントいたします。

  (アマゾンギフト券は「ギフト券No.」がはてなポイント送信メールによって送付されます。)
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リブ・ラブ・サプリ〜SEASON

「クリスマスに聴きたい音楽集」by id:momokuri3


ポップスにも様々なクリスマスソングがありますが、たまには伝統的なクリスマスの音楽に耳を傾けてみるのもいかがでしょうか。


まず「Christmas Spirit: World's Fav Hymns & Carols」。
http://www.amazon.co.jp/Christmas-Spirit-Worlds-Hymns-Carols/dp/B000TQCEPY/
2枚組のCDで、賛美歌からクリスマス・オラトリオまで、幅広い音楽が詰まっています。収録曲は次の通り。


CD-1:
・賛美歌「ダビデの村の」
アヴェ・マリア(バッハ/グノー)
・ディン・ドン・メリリー・オン・ハイ
・サイレント・ナイト
・天使の糧(フランク)
・賛美歌「柊と蔦」
・ジングル・ベル〜「ヒイラギ飾ろう」
・慈しみ深き王ウェンセスラス
・オー・ホーリー・ナイト
ああベツレヘムよ
・賛美歌「諸人声あげ」
・ファースト・ノエル
・パストラル・シンフォニア(バッハ:クリスマス・オラトリオ)
・よきおとずれをシオンに伝える者よ(ヘンデルメサイア
・ひとりのみどりごがわれわれのために生れた(ヘンデルメサイア
・賛美歌「世の人忘るな」
・まぶねの中で
・賛美歌「御使い歌いて」(グリーンスリーヴス)
・賛美歌「神の御子は今宵しも」


CD-2:
・クリスマスの12日間
・クリスマスの夜に(サセックス・キャロル)
・スター・キャロル(ラター)
・メアリーの男の子
・主の庭で
アヴェ・マリア「エレンの歌 III」(シューベルト
・飼い葉桶の中の嬰児
シューベルトアヴェ・マリア
・子守唄(ブラームス
・木枯らしの風ほえたけり
・嬰児イエス
・2本のフルートとハープによる三重奏 〜「キリストの幼時」
・眠れ、いとし子よ、安らかに(バッハ:クリスマス・オラトリオ)
・賛美歌「雪ふる冬に愛の小羊」
・羊飼たちが夜、野宿しながら…(メサイア
・羊飼いの子ら憩いし夜
アヴェ・マリアシューベルト
・賛美歌「天には栄え」


バッハやヘンデルシューベルトなどなじみ深い作曲家の作品も数多く収録されていますから、幅広い年代層に対応するクリスマスのBGMとしてお勧めです。サザーランド、L・プライス、パヴァロッティキリ・テ・カナワといった一流の名歌手たちが歌っています。


続いては合唱のアルバムをご紹介してみましょう。「ノエル〜ラトヴィアからの贈りもの〜リガ大聖堂少年合唱団」
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%8E%E3%82%A8%E3%83%AB-%E3%83%A9%E3%83%88%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E8%B4%88%E3%82%8A%E3%82%82%E3%81%AE-%E3%83%AA%E3%82%AC%E5%A4%A7%E8%81%96%E5%A0%82%E5%B0%91%E5%B9%B4%E5%90%88%E5%94%B1%E5%9B%A3/dp/B001EUGSCE/
リガはラトビアの首都。様々な歴史的建造物が建ち並ぶ街であるとともに、「国際少年合唱フェスティバル」の開催地としても知られています。
今は世界遺産ともなっているリガ大聖堂が建てられたのは1211年。そしてこの合唱団も1240年の創設と伝えられています。
ラトビアバルト三国の一つで長く旧ソ連に属していた国ですが、リガ大聖堂はドイツなどと深い関わりを持つルーテル教会の聖堂ですから、このCDには私たちになじみ深い曲が多数収められています。
ルターにはじまる宗教改革は、それまでは専門教育を受けた聖歌隊が歌うものと思われていた教会音楽を、誰でも歌える平易な賛美歌に変えていきました。現在日本でも親しまれている曲の多くは、そういった流れから生み出されてきた音楽です。
このCDの収録曲は次の通り。


きよしこの夜
ひいらぎ飾ろう
陽気な聖ニコラスさん
天使のパン
ああ、ベツレヘム
天なる神には
クリスマスの夜に
いざ歌え、いざ祝え
クリスマスおめでとう
神の子は今宵しも
まぶねの中で
グリーンスリーブス
まきびとひつじを
モテット「聖霊よ、来たり給え」 K.47
モテット「女より生まれしもののうち」K.72
詩篇第43「神よ、われを審き」
小ミサ曲


これらが、天使のようなという形容がぴったりのボーイソプラノで歌われています。これは心が洗われるアルバムです。


最後に、もうこれさえあればどんなクリスマスのBGMも完璧と言えるセットCDを2集、ご紹介しておきましょう。「オリジナル・アルバム・クラシックス・シリーズ」はRCASONYの膨大な音源の中からリリースされているシリーズで、アナログLPとして発売されていた当時の紙ジャケットを復刻したパッケージなどに特色があります。この中から「クリスマス名曲集」のVol.1とVol.2をチョイスしてみました。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3653873
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3653874
各 CD5枚セット。2集合わせて10枚の大コレクションができあがります。ラインナップもボストン・ポップス・オーケストラからウィーン少年合唱団まで実に多彩。しかも価格がお手ごろです。50年代、60年代にレコーディングされたアルバムが多いので、中高年の方には独特の懐かしさも感じてもらえることでしょう。


以上、皆様のクリスマスの夜の音楽選びのご参考になれば幸いです。なお、はまぞうがアクセス過多とかでつながらず、画像付きのリンクが張れませんでした。興味のある方は、ご面倒でもURLをクリックして、各アルバムの詳細をご確認くださいね。


リブ・ラブ・サプリ〜SEASON

「年越し蕎麦に年明けうどんby id:Oregano


昨年の秋だったと思いますが、香川県の「さぬきうどん振興協議会」が全国に向けて「年明けうどん」を提唱しているというニュースがありました。細く長くの蕎麦で年を越したあとは、太く長いうどんでさらに縁起良く、というわけです。さらにうどんは白ですから、エビ天などの赤い具を乗せることで紅白になってお正月にぴったりではないかという提案です。
なんだかチョコレート業界のバレンタイン商戦みたいな感じでいまいちだなぁと思っていたのですが、今年は素直にこの呼びかけに乗ってみることにしました。
歴史的にうどんは「ハレの食べ物」で、江戸時代に農村でうどんが打たれるのは特別な時に限られていたようです。さらにうどんは救荒食としても庶民の命を支えてきた大切な食料でもあったことがわかりました。こうした背景を知ると、年明けにうどんという呼びかけには、日本の食文化の伝統と、食の大切さ尊さを今に伝える意義があることがわかります。
うどんは讃岐だけでなく日本各地に産地がありますが、それらの各地からも「年明けうどん」に賛同の声が上がっているそうです。
わが家では、年越し蕎麦は原則ザルか盛りです。冬でも冷水でキュッと締めた麺を、冷たいおつゆでいただきます。それと対照的に、年が明けたら熱いうどんをフーフー言いながらいただくというのもオツなものと父。母も、年明けは夜通し起きているから、うどんは夜食にも最適、夜明け前にお雑煮は早すぎるものねと賛成意見。これでわが家の年越しは、蕎麦で行く年を見送り、うどんで来る年を祝うという二段構えに決まりました。
検索してみたら、こんな「年明けうどん」公式サイトも作られていました。
http://www.toshiakeudon.jp/
皆さんもひとつ、「年明けうどん」をやってみませんか。うどんの原型はすでに鎌倉時代には生まれていたと言われ、室町時代には現在とほぼ同じ製法のうどんが出来上がっていたと言われています。現在のような麺としての蕎麦の誕生も16世紀から17世紀初頭と言われていますから、蕎麦とうどんはほぼ同じ歴史を重ねてきていることになります。お蕎麦もいいけどうどんもね、という年越し年迎えを、私たちの代から伝統にしていくのも楽しいことではないかと思います。わが家は「年明けうどん」を応援します。


リブ・ラブ・サプリ〜SEASON

「来たる年も変わらない豊作を祈る越年餅搗き」by id:C2H5OH


うちの本家の方に伝わる習慣です。各家では鏡餅などにするために、暮れのうちに餅搗きを済ませますが、臼も杵も大晦日まで出しっぱなしにしておきます。そして年越し蕎麦も済んだ大晦日の夜に餅米を蒸かし、再び餅を搗き始めるのです。よいさ、ぺったん、ほいさ、ぺったんとかけ声も元気に、除夜の鐘撞きならぬ除夜の餅搗きが繰り広げられます。


23時59分数十秒。今年最後の一搗きです。よいさ、ぺったん。
年が明けます。新年明けましておめでとうございます。
さぁ新年初の一搗きです。ほいさ、ぺったん。
あとはまた元気良く餅搗きのかけ声が続きます。


搗き上がったお餅はまず各家庭の神棚に供えられ、その後、地域産の大豆や小豆で作られたきな粉やあんこを絡めて、家族や手伝ってくれた人に振る舞われます。こうして来たる年も変わらぬ豊作をと祈願するのです。


こうした深夜に餅をつく習慣はきっと珍しいと思います。この地方でも、こんな深夜に餅搗きをするのは、本家のある集落だけと聞いています。昔の暮らしでは、おそらく一日の始まりは夜明けと考えられていたと思いますので、私が想像するには、きっと夜明け前から搗き始めて、初日の出に照らされながら餅搗きが終わる、というパターンだったのだろうと思います。それが近代になって、日付が変わるのは午前0時という考え方が定着したのに伴って、深夜の餅つきになったのではないかと。電気の普及で深夜でも灯りが得られるようになったことも大きいでしょうね。


そのようなわけで、おそらく深夜に餅を搗くという習慣は最近になってからのものと思いますが、歳をまたいでの餅搗きという習慣は、誰にもその起源が分からないほど昔からあったようです。昔は新年で一つ歳を重ねましたので、大晦日には歳神様が歳を配りにやってくるという信仰もありました。そこで歳神様がやってきても元気に餅を搗く姿を見てもらうことで、歳をもらっても老いないで済む、という考え方もあったようです。


しかし現実には高齢化が進み、臼と杵で餅をつくイエは少なくなりました。それでも越年餅搗きの習慣は残り、大晦日の晩には電気餅搗き機で餅を搗き始めるイエもあるそうです。


リブ・ラブ・サプリ〜FORTUNE 12月のFORTUNEサプリ賞

今回のFORTUNEサプリ賞は、#044-#045に頂いたご投稿から。「湯」「印」「日本の伝統色」のテーマよりセレクトした3つです。


※FORTUNEサプリ賞にはAmazonギフト券3,000円分をプレゼントいたします。

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リブ・ラブ・サプリ〜FORTUNE

茶の湯の心を暮らしに活かす」by id:TomCat


茶の湯の心っていったいなんだろう。ずっとそんなことを考えていたことがありました。たどりついた答えは、茶道とはごく簡単にいってしまえば「室礼(しつらい)」と「もてなし」の生活文化であるということ。だとすれば、たとえお抹茶など点てたことがなくとも、自然の美しさと季節感を大切にした暮らしの装いと、自分を取り巻く人達を幸せにしていこうとする願いのある暮らしは、茶の湯の心に通じるんです。


千利休は、茶道とは何かと問われた時、こう答えたそうです。
「茶は服のよきように」
「炭は湯の沸くように」
「夏は涼しく、冬は暖かに」
「花は野にあるように」
「刻限は早めに」
「降らずとも雨の用意」
「相客に心せよ」
この七則が茶道の全てであると。これぞ「室礼」と「もてなし」のエッセンス。


茶道には、身につけるべき様々な事柄がありますが、突き詰めていけば全てこの七則に帰結します。そう考えると、とてもシンプル。この心は現代の日常の暮らしの中にも、どんどん活かしていけますね。


たとえばお掃除。爽やかな気持ちのいい部屋で家族に過ごしてもらいたいという気持ちは、もう「室礼」と「もてなし」の心そのものです。


料理もそうですよね。食べてくれる人のために、少しでも美味しい物を作ろうと心を込めてキッチンに立つ。そこに食の季節感や、栄養や彩りのバランス、少しでも自然に近い食材を選ぼうとする配慮、器選びや盛り付け方、テーブルセッティングなどの工夫、そして楽しい食事時間を演出していこうとする心遣いなどが加われば、それはもう立派に、料理で茶の湯の心を現していくことになります。


そこで考えました。たとえばイエはてなの本家であるイエラボから「イエ・レストラン」といった提案が発信されてきていますが、そうした現代生活の「もてなしのスタイル」を私達の新しい「茶事」と考えて、そこから茶の湯が育んできた生活文化をさらに発展させていけないかと。


イエでちょっといつもと違う素敵なお食事。あるいは親しいお友達を招いてのお茶会やホームパーティー。そんな時、利休の七則を活かしていくんです。


もちろん茶の湯の美意識は「侘(わび)」と「寂(さび)」に帰結しますから、けっしてお金をかけた豪華なもてなしは必要としません。


「侘」は質素な様を意味します。これは現代生活ではマイナスイメージの概念かもしれませんが、日本では長くこれを美意識のひとつとしてきました。室町時代、僧侶であり茶人であった村田珠光は、当時流行していた高価な「唐物」を尊ぶ風潮に対して、粗末なありふれた道具を品良く用いていく茶の湯のあり方を尊ぶ立場をとりました。岡倉天心は著書「The Book of Tea(茶の本)」の中で、侘を英語で“imperfect”と表現しています。不完全なるもの、それが侘。これも言い得て妙ですね。


そして「寂」は時間の経過によって変化した様子を意味しています。金属に現れる「錆び」もおそらく同じ語源でしょう。英語では緑青(銅や銅合金に現れる錆び)をpatinaと言いますが、長い年月を経て備わった趣きのある様子のこともpatinaと表現します。こうした年月の積み重ねによるエージングを美と考える心は、洋の東西を問わないんですね。


こう考えていくと、どんなイエでも、どんどん「イエ・レストラン」のようなもてなしが可能になってくることが分かります。心を込めて手入れされた家に季節感溢れる室礼をほどこし、心を込めて料理や食卓を整え、心を込めて人を迎えていくならば、築数十年の四畳半一間のアパートでだって「イエ・レストラン」は可能です。むしろ、そうした条件下で、食材の数も限られたような状況で、どれだけ楽しいイエ・イベントが開催出来るかを追求するのが面白い。この楽しみを、利休七則が可能にしてくれます。


こんなふうにして、茶の湯の心を現代に活かしていく。そうしたイエ文化の創出によって、暮らしを楽しく豊かにしていくこと。それがイエはてなの目指すFORTUNEの一つじゃないかなあと思います。


リブ・ラブ・サプリ〜FORTUNE

「家印」by id:Catnip


「いえじるし」と呼びます。家紋と同様の家を表すマークですが、家印は商家のトレードマークとして使われたり、土蔵の壁に表示されたり、家財用具や農機具などの持ち主を表す印などとして用いられました。林業などでは伐採した木に家印を付けて、誰の所有かを示したりもしたそうです。
一例を挙げると、次のページに見られるようなものが家印です。
http://20century.blog2.fc2.com/blog-entry-609.html
図形としての家紋と家印の大きな違いは、家紋の多くがが装飾的で精密な図形であるのに対して、家印の方は簡略化された単純な図形が多いことです。サッと墨書きしたり、木に彫りつけたり出来るように作られているのですね。
私の田舎では、今でも家印の焼き印がある古い農機具などを見ることが出来ます。昔は下駄にも同じ焼き印が押されたそうですし、提灯が使われていた時代にはそれにも家印が大きく墨書きされていたということです。
うちの本家の家印は「正」の字に「┓」を付けたもので、「┓」は大工道具の指金の形ですから、合わせて「カネショウ」と呼ばれるマークになっています。そして屋号も同じく「カネショウ」。昔は庶民は名字を持ちませんでしたから、その代わりに家単位の呼称としてこうした屋号が使われていたわけですが、うちの場合はこの屋号と家印がピタリ一致しています。今でも私が行くと、本家のご近所の方が「おやカネショウんとこのお孫さんだね」などと声をかけてくれます。
分家の屋号「新宅」は坂を上った山の中腹に家があるので、正の字の上に山形マークを付けた「ヤマショウ」が家印。正の字を受け継いでカネショウの一族であることを示しています。ちなみにカネショウもヤマショウも家紋は同じ。少なくともその地域では、家紋は一族を表し、家印は世帯を表す物として使われているようです。
私の家も分家ですから、家印を持つとすれば、正の字をもらって、それに何かの記号を付けた新たな家印を考案する必要があります。そこで考えたのが、正の字の下にミツカンのマークのような○を付けた物。読み方は「ショウマル」です。田舎に行って本家の人に見せたら、一族を表す文字を上に、自分を表す記号を下にあしらった、ご先祖様を尊んでへりくだる気持ちが表れた良い家印だとお褒めをいただきました。本家に認証されたので、これで私の家印決定です。帰って消しゴムハンコを作って、ノートなどに押しまくりました。これは中学生の頃の話ですが、今でも私のマークは「ショウマル」で、持ち物などにこの印を入れています。皆さんも自分の家印を持ってみてはいかがでしょうか。楽しいですよ。


リブ・ラブ・サプリ〜FORTUNE

「和紙で日本の伝統色のグラデーションを作る&和紙でカードを作って色合わせ遊び」by id:Cocoa


「日本の伝統色」で検索すると、たくさんのサイトが見つかります。その中には、伝統色をHTMLで表現するための色データを記した物がたくさんあります。そこでためしに、似た色同士をずらっと並べて表示させてみました。皆さんもやってみてください。メモ帳を開き、枠内のソースをコピーアンドペーストして、 test.htmlなどの適当な名前を付けて保存して、そのファイルをブラウザで読み込んでみます。





<div style="background:#fef4f4">桜色(さくらいろ) #fef4f4</div>
<div style="background:#fdeff2">薄桜(うすざくら) #fdeff2</div>
<div style="background:#e9dfe5">桜鼠(さくらねず) #e9dfe5</div>
<div style="background:#e4d2d8">鴇鼠(ときねず) #e4d2d8</div>
<div style="background:#f6bfbc">虹色(にじいろ) #f6bfbc</div>
<div style="background:#f5b1aa">珊瑚色(さんごいろ) #f5b1aa</div>
<div style="background:#f5b199">一斤染(いっこんぞめ) #f5b199</div>
<div style="background:#efab93">宍色(ししいろ) #efab93</div>
<div style="background:#f2a0a1">紅梅色(こうばいいろ) #f2a0a1</div>
<div style="background:#f0908d">薄紅(うすべに) #f0908d</div>
<div style="background:#ee827c">甚三紅(じんざもみ) #ee827c</div>
<div style="background:#f09199">桃色(ももいろ) #f09199</div>
<div style="background:#f4b3c2">鴇色(ときいろ) #f4b3c2</div>
<div style="background:#eebbcb">撫子色(なでしこいろ) #eebbcb</div>
<div style="background:#e8d3c7">灰梅(はいうめ) #e8d3c7</div>
<div style="background:#e8d3d1">灰桜(はいざくら) #e8d3d1</div>
<div style="background:#e6cde3">淡紅藤(あわべにふじ) #e6cde3</div>
<div style="background:#e5abbe">石竹色(せきちくいろ) #e5abbe</div>
<div style="background:#e597b2">薄紅梅(うすこうばい) #e597b2</div>
<div style="background:#e198b4">桃花色(ももはないろ) #e198b4</div>
<div style="background:#e4ab9b">水柿(みずがき) #e4ab9b</div>
<div style="background:#e09e87">ときがら茶(ときがらちゃ) #e09e87</div>
<div style="background:#d69090">退紅(あらぞめ) #d69090</div>
<div style="background:#d4acad">薄柿(うすがき) #d4acad</div>
<div style="background:#c97586">長春色(ちょうしゅんいろ) #c97586</div>
<div style="background:#c099a0">梅鼠(うめねず) #c099a0</div>
<div style="background:#b88884">鴇浅葱(ときあさぎ) #b88884</div>
<div style="background:#b48a76">梅染(うめぞめ) #b48a76</div>
<div style="background:#a86965">蘇芳香(すおうこう) #a86965</div>
<div style="background:#a25768">浅蘇芳(あさすおう) #a25768</div>
<div style="background:#ec6d71">真朱(まそお) #ec6d71</div>
<div style="background:#eb6ea5">赤紫(あかむらさき) #eb6ea5</div>
<div style="background:#e95295">躑躅色(つつじいろ) #e95295</div>
<div style="background:#e7609e">牡丹色(ぼたんいろ) #e7609e</div>
<div style="background:#d0576b">今様色(いまよういろ) #d0576b</div>
<div style="background:#c85179">中紅(なかべに) #c85179</div>
<div style="background:#e9546b">薔薇色(ばらいろ) #e9546b</div>
<div style="background:#e95464">韓紅(からくれない) #e95464</div>
<div style="background:#c85554">銀朱(ぎんしゅ) #c85554</div>
<div style="background:#c53d43">赤紅(あかべに) #c53d43</div>
<div style="background:#e83929">紅緋(べにひ) #e83929</div>
<div style="background:#e60033">赤(あか) #e60033</div>
<div style="background:#e2041b">猩々緋(しょうじょうひ) #e2041b</div>
<div style="background:#d7003a">紅(くれない) #d7003a</div>
<div style="background:#c9171e">深緋(こきひ) #c9171e</div>
<div style="background:#d3381c">緋色(ひいろ) #d3381c</div>
<div style="background:#ce5242">赤丹(あかに) #ce5242</div>
<div style="background:#d9333f">紅赤(べにあか) #d9333f</div>
<div style="background:#b94047">臙脂(えんじ) #b94047</div>
<div style="background:#ba2636">朱・緋(あけ) #ba2636</div>
<div style="background:#b7282e">茜色(あかねいろ) #b7282e</div>
<div style="background:#a73836">紅海老茶(べにえびちゃ) #a73836</div>
<div style="background:#9e3d3f">蘇芳(すおう) #9e3d3f</div>
<div style="background:#a22041">真紅(しんく) #a22041</div>
<div style="background:#a22041">濃紅(こいくれない) #a22041</div>


いかがですか?成功しましたか?ファイルがきちんと作れていれば、Windowsの場合ならWinキーとEキーを同時に押すとエクスプローラーが出てくるので、そこからファイルを探してブラウザにドラッグアンドドロップすれば表示されます。うまくいけば、ブラウザに美しい日本の伝統色が虹のように並ぶと思います。
上の例は赤系統の色をまとめてみた物ですが、ほかにも色々な系統の色で、この伝統色のグラデーションを作ることが出来ます。それほどに日本の伝統色は数が多いんですね。色その物はわずかな違いでも、きっと染料の種類や媒染の方法などの違いから、長い歴史の中で別種の色として扱われてきたのだろうと思います。
この美しい日本の色のグラデーションを、何かに生かせないでしょうか。日本の色は染色の色ですから、ブラウザに表示させるだけでは質感がありません。やはり布の質感が伴ってこそ日本の色です。しかし布は高いですから、多数の色を揃えてグラデーションを作るとなると大変です。何かいい物はないかと考えているうち、そうだ和紙があった!と気が付きました。
調べてみたら、平和紙業という会社が、日本の伝統色108色を現代和紙で表現した「まんだら」という商品シリーズを展開していることが分かりました。現代和紙というのは、おそらく和紙の風合いを生かした洋紙と同じ取り扱いが可能な紙、ということだろうと思います。オフセット印刷も可能とのことで、全国の小売店で1枚単位から入手可能とのことでした。
http://money.quick.co.jp/kabu/toresen/110.html
これを素材にして、たとえば日本の色のグラデーションでブックカバーを作る、箱の表面を装飾してギフトボックスにする、ページごとに色が変わっていくノートを作る、などなどの工作はいかがでしょう。色のグラデーションだけでもアートと言える美しさがありますから、色を順次配色してパネルを作って、それを壁に飾っても美しいでしょうね。四季折々のパネルを作って飾ったらきっと素敵です。
あ!いいこと考えました!紙って、色見本帳がありますよね。それを手に入れて、トランプのようなカードに貼り付けて、貝合わせならぬ「色合わせ」なんてどうでしょう。神経衰弱のようにして遊びながら、うまく色を合わせることが出来たらその色にちなんだ和歌を詠む、なんてすると、平安貴族並みの雅な時間が楽しめそうです。さっそく前述の紙の取扱店を調べて、色見本がないかどうか問い合わせてみたいと思います。


イエ・ルポ 2 12月ヒット賞

今回のヒット賞は、#046「実況中継風ルポ!私のとっておきのお散歩コース」と#047「家族全員集合!微笑みと爆笑の家族エピソード」に頂いたご投稿から3つ選ばせて頂きました。

※ヒット賞にはAmazonギフト券3,000円分をプレゼントいたします。

  (アマゾンギフト券は「ギフト券No.」がはてなポイント送信メールによって送付されます。)
»イエなてなのプレゼントについて

イエ・ルポ 2

「蛇松緑道〜景色も自然も、地域文化を大切にしたいお散歩コース〜」
by id:fwap


「私のとっておきのお散歩コース」は蛇松緑道です。
松緑道というのは、沼津駅と沼津港を結んだ市街を一直線に結んだ歩道です。
沼津市のホームページによると、旧国鉄・沼津港線が廃線になった昭和49年以降、整備されたものらしいです。
ルートにはお寺や公園、さらには富士山と白砂青松の千本松原を一緒に眺めるところがあります。
通りの花々も季節毎に変化あり、とても見所ある通りで、何十年と歩いてきている私にとってもくり返される季節の楽しみでもあります。
具体的には、この時期ですと山茶花や椿の花。春になるとサクラやツツジ、夏だとあじさいや藤の花、秋だと花ではありませんが色変わる紅葉が見所だと思います。


私は小さい頃は近所の小学校に行くのにこの緑道となる道を通っていました。中学生になるともう少し遠くまで緑道を歩んでいました。
さらに、話は戻ると幼稚園の頃は母に手を引き、引率の先生と一緒に緑道となる沿線に沿って歩いていましたね。
高校と大学は駅に直線で向かう道だったので、緑道となる道は人通りも少なく、私にとって生活からしばらく離れたものとなってしまいました。


転機は子どもが産まれてからです。子どもを幼稚園に入れるのは、私と同じ所と決まり、お母さんの当番をするときには私が子どもたちの手を引いて幼稚園まで連れて行かなければならないのです。
ちょうどその頃、近所の国鉄・沼津港線が廃線となり、緑道が急ピッチで整備されたのです。これによって緑道として生まれ変わった旧沼津港線が駅までの散歩を楽しむルートとしてできあがったのです。
私はよく週末に一緒に幼稚園から先の緑道を一緒に歩いて連れて行っていきましたね。通りにある草や花の名前を教えつつ、道に接するお店について説明して、地域の生活と土地に根ざした文化や商業を説明しました。
よくアゲハチョウが飛んでいる春の時期になると、子どもが捕まえてくれて私に見せたりするんです。ときどき、力の加減が分からず、抑える羽の位置を間違い、蝶を飛べなくさせてしまい息子が泣き出してしまったことも私のいい思い出です。
子どもに草花や虫など自然や地域の文化を一直線に沿って教えられるというのもおそらく全国的に見てもないことでしょう。


そして、現在の私のコースは若干変わってしまいますが、白銀町というところまで出て、帰りは千本浜を通って帰るようにしています。
以前のいわしで街道に関するいわし、また白砂青松に関するいわしを書きましたが、景色がとにかく美しい。駿河湾と松を向こうに控える富士山が日本の原風景と思えるくらいの理想の眺めです。
それに、この緑道には水産加工場の干物工場が控えていることもあって、丸々とした猫がたくさんいます。猫が大好きな私にとって、この道は温かい気持ちになれる、そんなお散歩コースです。
おばあさんのウォーキングですので、仕事があるとき以外は毎朝2時間。ここしばらく続けています。無理せず、長続きさせることが私の健康の秘訣です。
それにしても、町並みや道にある自然や史跡をまだまだ残したままになっているように思えます。お散歩ルートから、新たな街おこし、地域社会に根付いた底上げを考えるとき、私のマチを一直線につなぐ緑道には多くのヒントが秘められているのではないかと感じます。
以下、私が今回のいわしを書くにあたり、参考にしたサイトです。


静岡県沼津市・公園とみどり「蛇松緑道」
http://www.city.numazu.shizuoka.jp/kurashi/ryokuchi/kouen/kobetu/jyamatu.htm


②蛇松線の廃線跡を訪ねる
http://www.city.numazu.shizuoka.jp/kurashi/ryokuchi/kouen/kobetu/jyamatu.htm


東海道線 沼津港貨物線
http://www7.plala.or.jp/wgwg/haitetsu/jamatsu/jamatsu.htm


少し、私も実況中継ができていなかったので、補足といたします。
①駅廃線跡から歩く。駅後方東側は再開発され、活況あふれる。朝は高校生がたくさん駐輪場に停めに来る。
②蛇松緑道を歩いていくと、そこはしばらく市街地。市街地は旧国道1号と交差するところまではずっと生け垣や藤の花が美しく見れる小さなスポット。
③交差する白銀町を過ぎていくと、だんだんと港町の風情が姿を現してくる。
④緑町まで歩くとだんだんと懐かしい景色が。そこには、松風と潮風が誘ってくれる港の香りが。そろそろトンビが飛んでいる姿が見えてきます。
⑤そこから千本港町まで歩くと大きな道路と併走します。この道が沼津港に通じる道です。干物店や水産加工場が見えてきます。
⑥沼津港という前に、レール跡が見えてくる公園があります。ここを右折し、千本浜に向かうと若山牧水記念館があります。
⑦いよいよ港到着です。朝9時くらいに行きますと、発泡スチロールや魚の生臭い香りが残っていて港を実感することができます。
⑧そして、沼津港周りのお店で地元特産のお寿司を頂きます(笑)


ちょっとした地元宣伝となりましたが、ぜひ1度訪れて下さい!


イエ・ルポ 2

「いつものコース 季節を変えて楽しむ」by id:greenbaaba


年を重ねるごとに、全てが自然体で在りたい―,自然に回帰したい―と思う気持ちが強くなってきています。このような気持ちからなのか、自宅からほど近い「森林公園」という散歩コースに度々足が向いてしまいます。
広大な面積を持つこの公園は、老いも若きもペットまで温かく迎え入れてくれます。


春、サクラに囲まれた馬場では、ゆったりと乗馬を楽しむ騎手。その格好良さにしばし見とれて…。



それから、サクラ咲く木々の下をくぐり、ゆっくりと歩を進めて正門へ。遠く近く賑やかな声。噴水の周りで水の行方を不思議そうに見つめる幼き子。それを温かく見守るパパとママ。また、子犬を嬉々として追いかける子等。ブゥ〜♪ウ〜♪とラジコンを器用に操り、レースを楽しんでいる小学生達。…などなどを景色の中に観ながら、広い芝生の方へ。そこには、思い思いのランチタイムが始まっていたり、ボールで戯れたり。
この賑やかな風景が、この後、静かに散策するまでのアプローチ。

小川に沿って枝を揺らす枝垂桜並木を辿り、ダイナミックな山桜を愛で、小道の起伏を繰り返しながらの5〜6kmが私の散歩コースです。
途中、展示棟でこの森林公園へ飛来する鳥たちの写真展を観賞。スタッフの方から説明を受けたり、質問したりと楽しく談笑する時間も。また、木々や花の名札を見ての学習もしっかりと。


秋の紅葉も素晴らしい情景を楽しませてくれます。
桜葉の紅葉はもちろん、イロハもみじの鮮やかな紅。アメリカン楓やメタセコイヤの見上げる黄葉のダイナミックさ。この風景が公園全体に展開しています。
前夜雨風に洗われた翌日に訪れる公園も素晴らしくて堪りません。散紅葉のカーペットが深々とどこまでも…。時折、はらはらと舞い散るもみじのシャワーを浴びて…。


この自然との一期一会は、なにものにも換え難い散歩中のプレゼントです。


イエ・ルポ 2

「新春書き初めで初笑い」by id:tough


書道好きの父にとって、毎年の書き初めは欠かせない行事です。正月二日の朝、拭き清められた床の上に無地の掛け軸が広げられ、父はその横で墨を擦り始めます。冬の朝ですが、暖房は入れません。キリッと冷たい空気が気持ちを引き締めます。まるで武道の寒稽古のような雰囲気です。
父の表情は真剣そのもの。墨を擦る手は軽やかに動いていきますが、結んだ唇に真剣さが現れています。新年初のこの書に、一年の決意を込めるからです。
父の書道はいつも真剣勝負。普通は何枚も同じ文字を書いて、その中の一番いい作品を掛け軸に仕立てていきますが、父の場合は表装済みの無地の掛け軸に、ぶっつけ本番で書いていきます。失敗の許されない一発勝負。この緊張感がいいんだよと、いつも父は言っています。
墨が刷り上がりました。筆を手にする前に、父は何度も腕を差し出して、これから書こうとする字を宙に描きます。父の手が「大志」と動いています。これが今年の父のテーマ。何か大きなことに挑戦したい年なのでしょう。
いよいよ筆を取って書き始める瞬間がやってきました。たっぷりと墨を含ませた太い筆が紙の上に下ろされます。父は勢いのある筆捌きで一気に書き上げました。すばらしい出来映えです。これが今年一年の父の決意の現れかと、横で見ていた私も感動に包まれました。続いて父は筆を持ち替え、再びたっぷりと墨を含ませました。作品に銘を記すためです。
その時、階下から「あひょ〜」というような間抜けな叫び。父は首だけ振り返って「どうした、母さん」。「ごめん、お皿を落としそうになって逆に自分がひっくり返っちゃった」。「大丈夫か?」。「うん、平気」。「ならよかった」。
しかしこっちはよくありませんでした。こんな階下とのやり取りに気を取られていた父は、せっかくの作品の上に、ポタリと墨の滴を垂らしてしまっていたのです。「あ…」。一瞬父の表情が凍りました。でもすぐに柔らかな表情に戻って太い筆を取りました。何をするのかと見ていると、墨の滴の上に点を一つ打ったのです。「大」の字が「犬」になってしまいました。それまでの緊張した気がとたんにほぐれて、父も私も大笑いです。
母が「なぁに、楽しそうね」と上がってきました。
父「母さんのお陰でこんなすてきな書き初めになっちゃったよ」
母「あらまぁ、犬のこころざし」
私「これが今年のお父さんの目標だよね」
父「よし、父さんは今年一年番犬のようにしっかり家を守ることにしよう」
母「ついでにごはんをくれる人にはいつも忠実に」
父「わん、て何だそれは」
戌年正月二日の朝の出来事でした。今でも父は母にとても忠実です(笑)。


リブ・ラブ・スナップ 12月スナップ賞

今回のスナップ賞は、#025「MYホットスイーツ&ドリンク」「アイデア・ハウスグッズ」テーマより各3つずつセレクトさせて頂きました。


※スナップ賞にはAmazonギフト券3,000円分をプレゼントいたします。

  (アマゾンギフト券は「ギフト券No.」がはてなポイント送信メールによって送付されます。)
»イエなてなのプレゼントについて

リブ・ラブ・スナップ「MYホットスイーツ&ドリンク」

「やきたてパンにゴマ蜜アート」by id:aicyu


黒ゴマに黒蜜を少しずつ加えながら、ペースト状になるまでねりねり練る。それを搾り器に入れて、バターを塗った食パンに搾り出す。オーブントースターでほどよく焼く。ホカホカでセサミンたっぷりの健康パンを召し上がれ!ニコちゃんマークを描いてみましたが、焼いたらちょっと崩れました。


リブ・ラブ・スナップ「MYホットスイーツ&ドリンク」

鬼まんじゅう(芋まんじゅう)とゆずはちみつのホットドリンク」
by id:VEGALEON


芋まんじゅうは、さつまいもを1センチ角に切り小麦粉と砂糖をお湯で混ぜて練って蒸し器で蒸します。先回紹介した「ういろ」よりも簡単です。私の住んでいます名古屋近郊では「鬼まんじゅう」と呼びますが全国的には通用しないみたいですね。名前だけが通じ無いのか、そのもの自体が存在しないのか わかりませんけど。どこにもあると思っていましたが・・・。ゆずはちみつの方は市販品です。近所の方からよく頂くのですが 純粋の蜂蜜にゆずが沢山刻んで漬け込んであります。血糖値の高い人にもいいそうです。ゆずのいい香りと皮を噛んだ時の食感とほろ苦さが大人の味で最高です。夏はアイスで冬はホットで楽しんでいます。


リブ・ラブ・スナップ「MYホットスイーツ&ドリンク」

冬至のおしるこ」by id:offkey


冬至にはかぼちゃを食べるのが習慣になってますね。我が家ではお汁粉にかぼちゃを一緒に炊き込んでおやつとして食べてます。小豆は炊くのが大変なので缶詰をつかってますが、白玉は豆腐を練りこんで作ると耳たぶのような柔らかい仕上がりになって美味しいです。かぼちゃは生のままで小豆水煮缶に水を加えたものにそのままいれて煮るときちんと炊き上がります。


リブ・ラブ・スナップ「アイデア・ハウスグッズ」

「ゴム手袋ハンガー」by id:danburite


父がワイヤーでつくってくれた、ゴム手袋ハンガーです。私は手が荒れやすいため、水仕事にはゴム手袋がかかせないのですが、このハンガーにかけておくと、湿気がこもらず指先までちゃんと乾くので、いつも快適に使うことができます。


リブ・ラブ・スナップ「アイデア・ハウスグッズ」

「ハンディモップ」by id:miyupie777


先日、某メーカーの使い捨てハンディモップセットが懸賞で当たったのですが、実際に届いたのは取替用のシート5枚のみ。本体の持ち手がないじゃないのー!そこで、先が焦げて捨てようと思っていた菜箸をシートの取付口に差し込んだら、あらいい感じ。これで持ち手を買う必要がなくなりました♪さらに、シートをスリッパの裏にくっつけてみたら、これもいい感じ。通販でよく見かけるモップのスリッパっぽくなりました。よし、家族全員のスリッパにもくっつけよう♪このアイテムたち、なかなかいい仕事しています。嫌いな掃除が少し楽しくなりました。


リブ・ラブ・スナップ「アイデア・ハウスグッズ」

「プチ茶漉し」by id:Lady_Cinnamon


我が家のプチアイテム、その名もプチ茶漉しチャンです。茶所に住んでいるせいか、色々なタイプの急須をいただくことがあります。中に金型茶漉しを装着する型もあるのですが、そうでなく急須の中で茶葉をじっくり開かせるタイプもあります。その急須でお茶を入れる時、どうしても茶葉が湯呑に入ってしまうので、プチ茶漉しチャンで茶葉を受け取ります。じっくりと急須で茶葉が泳いだお茶は、ちょっと味が違う気がします。


12月のAmazonギフト券当選者

12月(12月1日から12月31日)のプレゼント当選者を発表!!


id:Lady_Cinnamonさん、id:chairsさん、id:gallerybaabaさん、
id:VEGALEONさん、id:meizhizi87さん、id:Sharedさん、
id:TomCatさん、id:choco-latteさん、id:Fuelさん、
id:futanboさん、id:iijimanさん、id:lepremierpasさん、
id:mododemonandatoさん、id:momokuri3さん、id:aicyuさん、
id:canorpsさん、id:Cocoaさん、id:danburiteさん、
id:Dictionaryさん、id:tibitoraさん、id:TinkerBellさん、
id:atomatomさん、id:hanatomiさん、id:miyupie777さん、
id:offkeyさん、id:Oreganoさん、id:SweetJellyさん、
id:toughさん、id:watenaさん、id:Zeldaさん、


ご当選おめでとうございます。
当選者様にAmazonギフト券500円分をプレゼントいたします。
これからも「イエはてな」をよろしくお願いいたします。


※アマゾンギフト券は「ギフト券No.」がはてなポイント送信メールによって送付されます。
「ギフト券No.」をアマゾンショッピングサイトに入力してご利用下さい。
»詳しい使い方についてはこちらAmazonのサイトへ )