イエ・ルポ 2

「蛇松緑道〜景色も自然も、地域文化を大切にしたいお散歩コース〜」
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「私のとっておきのお散歩コース」は蛇松緑道です。
松緑道というのは、沼津駅と沼津港を結んだ市街を一直線に結んだ歩道です。
沼津市のホームページによると、旧国鉄・沼津港線が廃線になった昭和49年以降、整備されたものらしいです。
ルートにはお寺や公園、さらには富士山と白砂青松の千本松原を一緒に眺めるところがあります。
通りの花々も季節毎に変化あり、とても見所ある通りで、何十年と歩いてきている私にとってもくり返される季節の楽しみでもあります。
具体的には、この時期ですと山茶花や椿の花。春になるとサクラやツツジ、夏だとあじさいや藤の花、秋だと花ではありませんが色変わる紅葉が見所だと思います。


私は小さい頃は近所の小学校に行くのにこの緑道となる道を通っていました。中学生になるともう少し遠くまで緑道を歩んでいました。
さらに、話は戻ると幼稚園の頃は母に手を引き、引率の先生と一緒に緑道となる沿線に沿って歩いていましたね。
高校と大学は駅に直線で向かう道だったので、緑道となる道は人通りも少なく、私にとって生活からしばらく離れたものとなってしまいました。


転機は子どもが産まれてからです。子どもを幼稚園に入れるのは、私と同じ所と決まり、お母さんの当番をするときには私が子どもたちの手を引いて幼稚園まで連れて行かなければならないのです。
ちょうどその頃、近所の国鉄・沼津港線が廃線となり、緑道が急ピッチで整備されたのです。これによって緑道として生まれ変わった旧沼津港線が駅までの散歩を楽しむルートとしてできあがったのです。
私はよく週末に一緒に幼稚園から先の緑道を一緒に歩いて連れて行っていきましたね。通りにある草や花の名前を教えつつ、道に接するお店について説明して、地域の生活と土地に根ざした文化や商業を説明しました。
よくアゲハチョウが飛んでいる春の時期になると、子どもが捕まえてくれて私に見せたりするんです。ときどき、力の加減が分からず、抑える羽の位置を間違い、蝶を飛べなくさせてしまい息子が泣き出してしまったことも私のいい思い出です。
子どもに草花や虫など自然や地域の文化を一直線に沿って教えられるというのもおそらく全国的に見てもないことでしょう。


そして、現在の私のコースは若干変わってしまいますが、白銀町というところまで出て、帰りは千本浜を通って帰るようにしています。
以前のいわしで街道に関するいわし、また白砂青松に関するいわしを書きましたが、景色がとにかく美しい。駿河湾と松を向こうに控える富士山が日本の原風景と思えるくらいの理想の眺めです。
それに、この緑道には水産加工場の干物工場が控えていることもあって、丸々とした猫がたくさんいます。猫が大好きな私にとって、この道は温かい気持ちになれる、そんなお散歩コースです。
おばあさんのウォーキングですので、仕事があるとき以外は毎朝2時間。ここしばらく続けています。無理せず、長続きさせることが私の健康の秘訣です。
それにしても、町並みや道にある自然や史跡をまだまだ残したままになっているように思えます。お散歩ルートから、新たな街おこし、地域社会に根付いた底上げを考えるとき、私のマチを一直線につなぐ緑道には多くのヒントが秘められているのではないかと感じます。
以下、私が今回のいわしを書くにあたり、参考にしたサイトです。


静岡県沼津市・公園とみどり「蛇松緑道」
http://www.city.numazu.shizuoka.jp/kurashi/ryokuchi/kouen/kobetu/jyamatu.htm


②蛇松線の廃線跡を訪ねる
http://www.city.numazu.shizuoka.jp/kurashi/ryokuchi/kouen/kobetu/jyamatu.htm


東海道線 沼津港貨物線
http://www7.plala.or.jp/wgwg/haitetsu/jamatsu/jamatsu.htm


少し、私も実況中継ができていなかったので、補足といたします。
①駅廃線跡から歩く。駅後方東側は再開発され、活況あふれる。朝は高校生がたくさん駐輪場に停めに来る。
②蛇松緑道を歩いていくと、そこはしばらく市街地。市街地は旧国道1号と交差するところまではずっと生け垣や藤の花が美しく見れる小さなスポット。
③交差する白銀町を過ぎていくと、だんだんと港町の風情が姿を現してくる。
④緑町まで歩くとだんだんと懐かしい景色が。そこには、松風と潮風が誘ってくれる港の香りが。そろそろトンビが飛んでいる姿が見えてきます。
⑤そこから千本港町まで歩くと大きな道路と併走します。この道が沼津港に通じる道です。干物店や水産加工場が見えてきます。
⑥沼津港という前に、レール跡が見えてくる公園があります。ここを右折し、千本浜に向かうと若山牧水記念館があります。
⑦いよいよ港到着です。朝9時くらいに行きますと、発泡スチロールや魚の生臭い香りが残っていて港を実感することができます。
⑧そして、沼津港周りのお店で地元特産のお寿司を頂きます(笑)


ちょっとした地元宣伝となりましたが、ぜひ1度訪れて下さい!