イエコト・ミシュラン #063 PickUp3
みなさまこんにちは、hazamaです。先日のファミリーサイト〈イエラボ〉終了のお知らせに、たくさんのコメントを頂き、どうもありがとうございました。私たち〈イエはてな〉がそのバトンを受けて、豊かな暮らし文化を引き継いでいかなければ!という、うれしいメッセージに私も励まされました。そんななか、ちょっと言い出しにくいお知らせなのですが、〈イエはてな〉では、10月のご投稿分より各コーナーの「月間賞」が廃止の運びとなりました。みなさまへの感謝の気持ちに変わりはないのですが、サイトの運営継続のために、どうかご理解・ご承諾くださいますと幸いです。コメント賞のアマゾンギフト券抽選プレゼントはこれまで通り。ご投稿プレゼントの詳細は「イエはてなのプレゼントについて」にまとめていますので、ご覧下さいませ。どうぞよろしくお願い申し上げますm(_ _)m。
イエコト・ミシュラン #063 ピックアップ賞・ノミネート賞
さて、今日は“イエコト・ミシュラン”#063のピックアップ賞・ノミネート賞のご紹介です。今回のテーマは、「わが家で素敵なスタディタイム・コンテスト」。さすが日頃から学び好きの〈イエはてな〉のみなさま、アイデアもさることながら、すでにイエで楽しまれているスタディタイムのご紹介もいっぱいで素晴らしかった!
たとえば、家族で情報や感想を交換する「映画の話」、楽しみながら語学も学べる「映画」、食事後に家族で語り合う人生の学び「ありのままでいることの大切さ」、お買い物とともに楽しむ「お金の勉強」……。「寝る前に読書」「寝る前にマニュアルを読むとなぜか頭に入る」「辞書/Google、分からない時はまず検索」「アロマで集中力アップ」など日々の経験や、「どうぶつしょうぎにはまる」といった最近のトピックスまで、暮らしのなかでの学び時間がいきいきと語られました。そして、文学、動物、医療、料理、音楽、DIYなどなど、実に多彩で楽しいスタディタイムのご提案が満載!
そんななかから今回も、みなさまの豊かな経験と素敵なヒントが詰まったプランを、★(一ツ星)〜★★★(三ツ星)のピックアップ賞&ノミネート賞に選ばせていただきました。それぞれのメッセージをさらに掘り下げるレスにも感動、そのツリーですでにスタディが展開しているかのような語らいを、みなさまどうもありがとうございました!
*今回のピックアップ賞は、〈みんなの住まい〉10月末日公開の特集記事として編集、ご紹介させていただきます。
★(一ツ星)
普通のお料理教室とはちょっと違う、イエでのスタディタイムならではの企画を考えてみました。
それは、普段家庭の中で料理を作る役割を担っていない人を講師にして開くお料理教室です。
たとえば普段は仕事のお父さん。
外で食事をする機会が多い分、色々な料理に接しています。
それに今は色々な食に関する蘊蓄が出回っていますから、男の人ほど料理に対する造詣は深かったりすると思うんです。
子供も、料理に関してはなかなかの知恵を持っています。
今まで、たくさんの料理マンガがありました。
今もいくつか、子供に人気の料理アニメがあります。
その中から色々なアイデアを受けとめて、料理に対する夢を膨らませている可能性大。
そうした、家庭料理という枠の外から料理を見つめる視点に学ぶお料理教室。
開催できたら楽しいと思いませんか?
まず講師希望者を募りましょう。
わが家にいなかったら、親しいイエの人にも相談。
きっと普段は料理をしていなくても、いざ作るとなればちょっとプロはだし、といったお父さんなどがいるはずです。
そういう人をおだてまくって、講師をお願いしちゃいましょう。
わが家の場合、父の従弟が意外な料理自慢だということがわかり、その得意料理を教えてもらったことがありました。
自慢料理はチャーハンです。
父は言います。「こいつは学生時代、よく俺たちにチャーハンを作ってくれたんだよ、それがまたうまいんだ」
その奥さんは、えー、結婚以来一度もそんなの作ってくれたことないですよと意外そう。
ご本人も「もうずいぶん作ってないからうまくいくかなぁ」と自信なさげでしたが、いざ料理が始まると、昔取った杵柄というのでしょうか、その手際はすばらしいものがありました。
まずは二人分ができあがって試食です。
「うわぁ、おいしい」
「あら、私が作るのと全然違う、これってプロの味」
「コツはどこにあるの?もう一度詳しく教えて」
だんだんご本人も乗ってきて、
「いいですか、まず最初は中華鍋の熱し方、ここに最初のコツがあるんです、これが食感の決め手になるんですよ」
「ご飯のバラし方は、温かいご飯と冷やご飯を使う時でやり方が違います。今度はさっきと違うやり方でやりますよ」
「中華鍋の動かし方はこう、レードルの動かし方はこう、合わせて動かすと」
うわぁ、ご飯粒が中華鍋の中で踊っています。
「もう味は、炒めただけで決まっています。だから使う調味料はこれとこれとこれだけ」
二度目は卵とネギだけの超シンプルなチャーハンでした。
ところがそのおいしいこと。
今度は私たち女性陣がやってみます。
「うわ、鍋、重い」
「ちょっとの力の配分で楽に持てますよ、こんな…感じ…かな」
「あ、結構いけます」
「で、こっちがこうで、こっちがこう、はい、思い切り」
「えいやっ」
「もっと米粒全体に油を回す気持ちで」
「はーい、師匠〜」
がっしがっし、できましたー。
師匠のお味見。親指立てて、GOOD!!
なんて感じで、すごく楽しかったんです。
このミニお料理教室を通じて、家庭料理の枠の中にはない、とても新鮮な気に触れることが出来ました。
そしてもうひとつの副次効果も。
あとで師匠(いつのまにか師匠になってます^^)の奥さんからメールがあって、
「最近あの人、おだてると何でも作ってくれるんだ、中華が得意で昨日は酢豚」
とのこと。こんな副次効果も、ちょっと見逃せませんね(笑)。
このように、普段キッチンに立っている人には新鮮な刺激を与えてくれ、普段キッチンに立っていない人にも料理の喜びを広げられるようなお料理教室が数多く開けたら、とても楽しいと思いませんか。
今度はうちの父にも、何かをやってみてもらいたいと思っています。
無理強いはできませんが、楽しんでやってもらえるなら、料理作りを通じたすてきな輪が広がっていきそうです。
★★(二ツ星)
歌会とは、集まった人達がお互いに自分の詠んだ和歌を披露し合う集いのことです。万葉の昔から行われてきた雅な集いを、私達の家でも開いてみようではありませんか。といっても、普段和歌に馴染みが薄い人は、さぁ歌会を始めるよと言われても、どんな歌を披露したらいいのか、他の人の歌にどう反応していいのか戸惑ってしまうと思います。そこで、何かの方法で事前に参加者それぞれの作った歌に触れ合える、予備発表の場を作っておきましょう。
家族どうしなら、リビングに少し大きめのコルクボードを用意してみるのはどうでしょう。そこに、それぞれが詠んだ歌を貼っていきます。和風の一筆箋などに筆字で書くとかっこいいですが、これはカジュアルな歌会ですから、メモ帳の切れ端にボールペンで横書きでも構いません。というか、現代の和歌には、そういう物に書き付けられたというシチュエーションが表現の一環になる歌もあると思うんです。ですから、自由な歌を、自由に書いて、貼っていきましょう。参加者はそれを見て自分の歌作りの参考にしたり、当日どの歌が披露された時にどんな反応をしようかなどと考えておきます。もちろん、ここに発表される歌はあくまで第一稿で、歌会当日までにどんなふうにリニューアルされるか分かりませんから、注目していなかった歌がいつの間にか素晴らしい歌に生まれ変わっている、なんていうことも有り得ます。そういうことも考えて、キラリ光る素材の価値も見逃さないようにしていきましょう。
友達同士などで開催する場合は、メールでやりとりするといいですね。歌が出来た都度、みんなにそれをメールで事前披露していくのです。送信先は、参加者全員にカーボンコピーで一括送信してもいいですが、こういう用途にはメーリングリストのサービスを使うと簡単ですね。携帯にもPCにも対応しているメーリングリストを選べば、どちらからでも参加できて便利です。もちろん開設したメーリングリストは、歌会の打ち合わせなどにも使えます。
では、歌会の企画に移りましょう。歌会には、四季折々の行事に合わせて開かれるもの、月ごとの定例会として開かれるものなどがありますが、最初の第一回は、何かの季節行事と一緒に行うとよさそうですね。たとえば今から企画するなら、11月には新嘗祭がありますから、各家庭で収穫に感謝する集いを持ちつつ、それをテーマに歌を詠んでみる、なんていかがでしょうか。
自分で歌を詠むだけでなく、テーマにちなんだ古典的な歌も探してみましょう。たとえば新嘗祭だと、万葉集にはこんな歌があります。
「にほ鳥の 葛飾早稲(かつしかわせ)を 贄(にへ)すとも そのかなしきを 外(と)に立てめやも」
その昔、民間の新嘗の祭りはイエの主婦たる女性が厳重な潔斎の上で執り行い、家族、特に男性は、夫といえども屋内に入ることを許されなかったらしいのです。でも、どんな厳格なしきたりがあろうとも、寒空の下にあなたを立たせっ放しになんてしておけないと。そういう愛情を詠んだ歌ですね。
一方、古今和歌集にはこんな歌もあります。
「天つ風 雲の通ひ路(かよひぢ) 吹き閉ぢよ をとめの姿 しばしとゞめむ」(僧正遍照)
あれ?これは小倉百人一首にも入っている歌ですね。これのどこが新嘗祭の歌なのでしょう。実はこの歌には「五節舞姫を見て詠める」との詞書があるのです。「五節の舞」とは新嘗祭の翌日に行われる「豊明節会(とよのあかりのせちえ)」の後に舞われた舞楽のことで、その舞姫とは、公家や国司などの娘たちからなる、それは美しい五人組でした。
僧正遍照はそのあまりの美しさに感動して、天の風よ、天地を結ぶ雲の中の通り道をしばらく吹き閉ざしておいてほしい、だってあの乙女たちの姿をもうしばらく見ていたいのだから、と歌ったのです。五人の舞姫を天女にたとえて、まだ天に帰っちゃだめだ、そうだ、雲に頼んで帰り道を塞いでもらおう、ってわけですね。さすがは小野小町の彼氏だった深草少将、ロマンチストです。
こんなふうに古い歌を紐解きつつ、色々な歴史も知って、それから現代の私達が新しい歌を詠んでいきます。あらかじめ一回みんなで集まって、色々下調べをする集いなどを開いた上で、本番に向けて歌を作り始めるといいかもしれませんね。
それぞれの作った歌は随時コルクボードやメールなどで事前披露していきますが、未発表の数首も当日のサプライズとして、各自用意しておきましょう。
歌会の当日は、束帯や十二単で集まる必要はありません(笑)。気軽に集まって、まずは新嘗祭なら収穫感謝のお食事会とか、五穀を練り込んだクッキーでお茶会など、気軽な集いから始めていきましょう。昔の歌会も、何かの宴から始まっていったに違いないのです。そして座が盛り上がってきたら、順繰りにそれぞれ自分の歌を披露していきます。
宮中の歌会始では、まず講師(こうじ)が節を付けずに読み上げ、次いで発声(はっせい)が節を付けながら第一句を吟誦、続けて第二句以降を四人の講頌(こうしょう)が合わせていくといった形で歌が披露されていきますが、イエ歌会では、自分で普通に読み上げてもよし、節を付けて吟じてもよし、自分で披露するより誰かに頼んだ方がいいと思えばそれもよしと、自由にやって行きましょう。BGM等を付けたい人は、そんな演出をしてもいいですね。
最初は事前に発表しておいた歌の披露から始めます。すでに発表した歌ですから、これなら恥ずかしくありませんね。さぁ、いよいよ未発表の歌の披露に入ります。誰の歌から?私恥ずかしいよ〜、じゃーんけーん…、なんて感じで。あるいは事前に筆跡が分からないようにPCでプリントアウトした紙を各自で用意してきて、それを箱の中に入れ、抽選会みたいに一枚ずつ取り出して読み上げて誰の歌か当てっこする、なんていう企画も楽しそうです。色々工夫して、楽しくやっていきましょう。最後は集まった全ての歌を箱に入れてシャッフル、一枚取り出してそれを全員で吟誦、なんていう締め方をするといいかもしれません。さぁ、誰の歌がトリを飾るでしょうか。
なんていう、カジュアルな現代の歌会。歌を詠むための言葉は、雅な古語でも、砕けた現代語でも、何でも有りにしましょう。楽しく過ごすためのお約束は、
・他の人のセンス、作風、作品の質などを否定、批判しない
・でも、良いところは思い切りほめる
・堅苦しくしないで、気軽に歌を楽しむ
といったところでしょうか。何回か歌会を楽しんだら、集まった歌をまとめて小冊子にしたりしても楽しそうですね。定期的に開き続けられれば、いつか万葉集や古今和歌集にも負けない「イエ和歌集」が作れるかもしれません。
★★★(三ツ星)
秋葉原界隈に、はんだづけカフェというのがあります。「電子工作のための道具や場所をシェアすることができるオープン・スペース」ということで、居座って電子工作に没頭するもよし、気軽に立ち寄って同好の士との交流を楽しんでもいいというスペースです。
http://handazukecafe.com/
http://handazukecafe.blogspot.com/
これを家庭でやってみませんか。
工具はとりあえず、ハンダゴテとハンダゴテ台、ニッパー、ラジオペンチ、ピンセットがあれば、基板のハンダ付け作業には困らないでしょう。これに測定器としてテスターが一台あればなおよし。あとは順次、カッターやヤスリ、ドリルなどのケース工作に使う工具、その他ドライバーなどのごく一般的な小物工具を揃えていけばいいですね。
家族みんなが電子工作の達人なら、もうこうした準備だけで自発的な工作が始まると思いますが、これから電子工作に挑戦してみようという人は、キットを活用してみましょう。ホームセンターのような所でも、AMやFMのラジオ、ヘッドホン出力の機器をスピーカーで鳴らす小型アンプ、発光ダイオードを光らせたり電子音を鳴らしたりして遊ぶ装置など、なかなか楽しそうなキットが並んでいるのを見かけることがあります。とりあえず何か一つ作ってみれば、それで電子工作のアウトラインがわかってくるでしょう。
こんな本も出ています。
ELEKIT 入門+実用キットではじめる 電子工作キット活用術 (Electronic hobby kits)
- 作者: 松本幸夫
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2005/03/04
- メディア: 大型本
- 購入: 12人 クリック: 369回
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キットにはたいてい作り方の説明書が同封されていますが、こういう本で予め作りたい物を選んで、事前に知識を蓄えてから取りかかれば、さらに成功率が上がりそうですね。初めてハンダゴテを握る人のためのノウハウやアドバイスも要領よくまとめられている、なかなか優れた入門書だと思います。
今は、ほとんどの電子機器が、機械で組み立てられています。人間が基板にパーツを装填してハンダ付けをしていくことは、ほとんど無くなりました。でもほんの数十年前までは、全てを人の手が行っていました。人工衛星に搭載される電子機器すら、熟練工の手によって、ひとつひとつハンダ付けされていたんです。そういう技術を現代に継承していくことは、とても大切なことでしょう。
また、現代の電子機器はブラックボックスです。携帯電話にせよオーディオプレイヤーにせよ、ケースの中身がどうなっているのかを見る機会はほとんどありません。PCだって、マザーボードだのビデオカードだのといった基板単位で扱うのみで、それぞれの基板がどういう回路になっているのかということを意識することは稀になっています。そういう時代だからこそ、自分で回路を追いながらパーツを装填してハンダ付けをしていくことは、とても貴重な体験になっていくと思うんです。それがたとえ簡単な回路であったとしてもです。
電子回路という科学。そして電子工作という技術。これを家族で肩を並べて楽しめるスペースは、クリエイティブな大人の趣味の場としても、子供の学びの場としても、きっと意義深いものになってくれると思います。
ちなみにわが家では、私の部屋の一角がそんなスペースになっています。複数の作業を並行して行えるようにと用意した会議室用のような長机。ここに椅子をプラスすると、家族や友人と一緒に電子工作が楽しめるイエ・はんだづけカフェに早変わり。ちょっとした測定器も並べてあるので、それを目当てに時々友人が自作アンプの調整などにやってきます。技術談義に花を咲かせつつハンダゴテを握る時間は、なかなかすてきな癒しのひとときでもあります。
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「大切な家族の一員の健康は家族が守る!ペットケア勉強会」by id:Oregano
世のお母様方は、こと子供の健康に関しては、かなりの専門知識をお持ちだと思うんです。医学などとは縁もゆかりも無い人でも、子供がかかりやすい病気などのことについては、かなり専門的な知識をお持ちの方が少なくないように見受けられます。やっぱり勉強してるんですね。
大切な家族の一員であるペットに対しても同じように勉強していけるといいですね。そこで家族や親しい人たちと一緒に学ぶ、ペットケア勉強会を提案してみたいと思います。・・・続きを読む
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「家庭菜園とおふくろの味」by id:NazeNani
子供の頃、夕飯の支度をする母をお手伝いしながら、よくお料理を教えてもらっていました。母は調理師学校の料理教室に通っていたことがあるので、学校で家庭科もあったけれど、一番の料理の勉強は実家でした。家庭菜園もあったので、植物の育て方、そして庭で育てた無農薬の秋ナスや山椒などで、なすの田楽を作ったり、素敵な我が家でのスタディタイムでした♪・・・続きを読む