2011.12.20


12月20日
冬至の夜は〈灯明ナイト〉」by id:momokuri3


夏至冬至キャンドルナイトのイベントが定着し、使い古しの天ぷら油を利用した「エコキャンドル」が注目されています。廃油利用でエコ、というだけでなく、植物油は未来永劫にわたって生産可能な枯渇しないエネルギーです。そして燃焼時に排出される二酸化炭素のかなりの量が、植物が空気中から取り込む二酸化炭素であらかじめ相殺されているという点も見逃せません。


そこで、エコキャンドルを自作しようとしたのですが、ハタと考えました。日本にはお皿に油を差して火をつける「灯明」があったではないか、二宮金次郎も菜種を育てて油と交換してもらい、その明かりで本を読んでいたではないかと。さっそく灯明の実験をしてみました。用意するのは、ティーカップのソーサーくらいの大きさのお皿と、それより小さな小皿。灯明皿というのは二枚重ねて使用するのです。


灯心にはイグサの茎の芯がよく使われたと書かれていますが、手に入らないので、木綿糸を撚って太くしたものを代用してみました。灯心を置いた小皿に天ぷら油を注いで準備完了。火をつけると、なかなかよく燃えます。ちょっとススが出る感じですが、それは仕方がないとして、灯明実験は成功。冬至キャンドルナイトは、キャンドルよりもさらに原始的な灯明で過ごしてみるのはどうでしょう?


昔、冬至に供される粥は「新嘗(にいなめ)」と呼ばれたそうです。そして、旧暦の「新嘗祭」は冬至前後の日になるということも知りました。冬至を五穀豊穣に感謝する日と考え、食だけでなく、エネルギーとしての植物の恵みにも感謝する夜にしてみたいと思っています。