★★(二ツ星)

「森の素材で寝床をコーディネイト」by id:Oregano


私は今、杉丸太のベッドで眠っています。間伐材の丸太をログハウスの要領でノッチを刻んで積み上げ、上にスノコを組み、マットレスを敷いたもの。もちろん手作りです。丸太の表面は皮をむかず、擦れてボロボロ落ちる部分を削り落としたのみ。野趣満点のベッドです。


ベッドの横に立てるスタンド照明も作ってみました。使った木は、知り合いの家で枝打ちされた柿の枝です。枝と言ってもなかなか立派な太さでしたので、木の台を付けて枝を直立させ、さらに枝分かれしている頑丈そうな枝の先に、昔のランプのレプリカをぶら下げました。その内部にLEDを仕込んで完成です。昨年、ススキでフクロウを作って、枝の上に止まらせました。
http://q.hatena.ne.jp/1191387748/119489/#i119489
ススキの穂でフクロウさん作り(id:CandyPotさん)


ついでに、寝ていない時にベッドの上に掛けておく布も、草木染めでやってみることにしました。使ったのはやはり杉です。杉の葉っぱ。ハイキング行った時に枝打ちの現場に出会い、落とされた枝から葉を頂いてきました。それを細かく切って煮出して、下処理をした布を染めてみました。詳しいやり方は専門のサイトなどをご覧いただきたいと思いますが、結果は、灰で媒染したら、優しい茶色というかオレンジ色というか、なんともいい感じに染まりました。ベッド素材の樹皮と良く合います。あまり濃く染めなかったので(染まらなかったので?)、それが部屋に明るい雰囲気をもたらしてくれています。工作メインの私としては染色は全く畑違いでしたが、こういうハンドメイドも楽しいですね。


さらに、見かけは何も変化しませんが、森の香りで寝床を彩る「モミの木の香りの枕」
http://q.hatena.ne.jp/1219812252/182245/#i182245id:momokuri3さん)
も導入してみました。これはモミの葉を陰干しにして枕に仕込んだ物で、爽やかな森の香りが広がります。北海道・下川町の森林組合が作っていて通販でも買えますが、私の場合は知り合いの家でモミの木の剪定があってたくさんの葉が手に入ったので、自分で乾燥させて作ってみました。枝などを除いて葉の部分だけを取り出し、ザルに広げて風通しの良い場所で陰干し。それを通気性の良い木綿の袋に封入して、愛用の枕の中に仕込んでみました。


私は寝しなにラジオを聞くのが好きなので、ベッド用木製ラジオも作ってみました。木でケースを作り、ツマミ類も木の枝を輪切りにして自作。中に中波ラジオ用ICを中心に組み立てた電子回路とスピーカーを組み込みました。電池ケースも組み込んで、アダプタを抜くと電池でも動作する仕様にしたので、停電時の情報収集用にも使えます。


部屋全体をトータルにコーディネイトして行くにはそれなりのセンスが必要ですが、ベッド周りなどの限定したスペースなら、かなり気楽に取り組んでいくことが出来ます。ベッドのような大物家具の自作はちょっとやりすぎという感じもありますが(私の場合は近所のアパートで一人暮らしを始めた親戚の子にベッドをあげてしまったのでこんな工作とあいなりました)、何かテーマ性を持ったファブリックと小物とアロマの組み合わせといったアプローチなら、どなたでも簡単に楽しんでいくことが出来ると思います。


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★★ ミシュランコメント

自然の素材や色や香りに包まれたひとつのお部屋。それも、一番リラックスして過ごしたいベッドルームをトータルに作り上げられた素晴らしい実例に、あたたかく光る★★を! ナント杉丸太でベッドから自作とは、気骨のDIY! 杉の葉で草木染めされたベッドカバーもきれいでしょうね……。柿の枝とススキのフクロウさんのスタンドライトに、「モミの木の香りの枕」。自然の心地よさをすべて手作りでコーディネートされて。天然素材と手作りのインテリアが、どんな高価な製品よりもぜいたくな豊かさに満たされていることを実感しました。それが今回のテーマと語らいの何よりの収穫ではないでしょうか!