「冬野菜でほっこり楽しむ和風カレー」by id:TomCat


野菜カレーはナスなどの夏野菜を使った物がよく知られていますが、根菜類の豊富な冬も、野菜カレーが美味しいですよ。今回ご紹介するのは、一部を取って熱々のうどんと合わせれば、カレーうどんにも使える和風仕立て。では早速作っていきましょう。


材料は6人前。

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* サトイモ 6〜12個(1人分1個から2個程度ということですね。大きさによって加減してください)
* ニンジン 2本
* タマネギ 3個
* 大根 厚さ3cmくらいの輪切りを6個
* レンコン 1節
* ニンニク 1カケ
* ショウガ 1カケ
* 厚揚げ 2枚
* 他 好みのカレールー、ゴマ油、市販のめんつゆ、塩、コショウ、一味唐辛子など適宜

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【1】ダイコン調理編
さて、まずダイコンですが、今回のカレーのダイコンは、カレーとは別に調理します。要するに、おでんのダイコンのようなものを別途作って、それをカレーに乗せて食べるわけですね。混ぜて作らないからカレーも旨い、ダイコンも旨い。これが今回のカレーのポイントです。


ダイコンは材料の所でも書いたように、厚さ3cmくらいの輪切りです。皮を剥き、切り口の角を面取りしたら、厚さの半分ほどの深さに十文字の切れ込みを入れておきます。これは味の染みをよくするための隠し包丁です。


下ごしらえが済んだら下茹でです。大きめの鍋にたっぷりの水を張り、米糠一掴みを入れてダイコンを入れて火に掛けます。根菜は水から、ってやつですね。強火で沸騰させたら、ぎりぎり沸騰が維持する程度に火を落とし、落とし蓋を落として茹でていきます。竹串がスッと通るくらいになったら下茹で完了。


別の鍋に、めんつゆをうどんのかけつゆ程度に稀釈した物を張り、そこに下茹での済んだダイコンを入れ、適当な大きさに切った厚揚げと共にコトコト煮ていきます。煮汁はたっぷりと。火は必ず弱火です。沸騰した泡でダイコンが踊らないように注意してください。踊らせると煮崩れます。浮いてきた油やアクをすくい取りながら30分ほど煮込み、そのまま一晩味を染み込ませます。これでダイコンの準備は完了です。


【2】カレー調理編
1.サトイモの下ごしらえ
今回はジャガイモではなくサトイモを使います。サトイモは泥付きのまましばらく水に浸けておくと、ふっくら仕上がりますよ。


さて、下ごしらえです。洗って皮を剥いたサトイモは、大きければ適宜割って角を面取りしてください。ちっちゃな芋なら丸いまま。


次はボウルに入れて塩もみをします。ヌルヌルが出てくるのでそれを水で洗い流しましょう。


鍋にたっぷりの水を張り、サトイモを入れて沸騰後約3分間下茹でします。サトイモも水から茹でていくのが基本です。下茹でが終わったらもう一度水洗いしてヌメリをよく取り除いて、下ごしらえ完了です。


2.カレー本体作り
ここからはお馴染みのカレー作りです。ニンジンは乱切り。タマネギは串切りです。


レンコンも食べやすい大きさに乱切りしてください。なお、レンコンは切ると切り口の色が変わってきますから、普通はそれを嫌って酢水に放ちますが、酢水に浸けると煮上がりのほっこり感が損なわれますので、今回は水に浸けておくだけにします。ただし、長時間水に晒していると、せっかく豊富なレンコンのビタミンCが逃げてしまいますので、切ったら早めに調理に回すように注意してください。


ショウガをすりおろし、ニンニクをバンと叩いて潰したら、ゴマ油少々をひいた鍋に入れて炒めます。火はあまり強くしないこと。香りが立ってきたら、串切りにしたタマネギを入れて更に炒めます。


ここで昨夜ダイコンを煮込んでいたつゆを鍋に入れます。煮汁のリサイクルですね。煮汁100%で作っちゃってもいいですし、適宜水で薄めて作っても構いません。下茹で済みのサトイモを含めた残りの野菜を全て入れ、ダイコンと一緒に煮ていた厚揚げもこちらに移してしまいましょう。そして弱火でコトコト。辛口好きの人は、ここで一味唐辛子を適宜加えましょう。


良く煮込んだら一度火を止め、お好みのカレールーを割り入れて塩コショウで味を調え、さらに煮込んで出来上がりです。


【3】盛り付け
お皿は平皿より、ちょっと深さのある鉢のようなタイプの器の方が食べやすいかもしれません。昨夜煮込んでおいたダイコンはラップを掛けて電子レンジで温めます。ご飯を盛って、ダイコンを乗せ、ダイコンに半分かかる感じでカレーを掛けて出来上がり。じっくり柔らかく煮込まれたダイコンを、スプーンで切りながら食べてください。


付け合わせとしては、白菜の漬け物などがいいですね。刻み柚子を散らすと、この香りがまた何ともカレーに良く合います♪


温かな根菜類がほっこりねっとり。これにカレーが合わさって、冷えた体も心も温めてくれますよ。さらにサトイモのガラクタンやムチンといった粘着性の多糖類、加熱しても失われにくいレンコンのビタミンCなどが、風邪などを引きにくい体作りに一役買ってくれます。


今回は全く肉類を使っていませんが、それはこの味わいには余計だと考えたから。厚揚げがお肉の代わりを担って、和風素材とよくマッチしてくれます。特にベジタリアン用ということを意識したわけではありませんが、動物性素材不使用のカレールーを使えば、ベジタリアンの人にもOKですね。と、こんな冬野菜カレー大根乗せ。皆さんの食卓にもぜひどうぞ。


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