「狭き門」by id:Fuel


そろそろ受験シーズン真っ盛り。この時期になると決まって聞こえてくるのが「狭き門」という言葉です。しかし私が受験生だったころ、志望校に進学した先輩に「様子はどうだい」と聞かれて、「自信ないです、なんせ狭き門ですから」と言ったところ、「お前その言葉の使い方は間違ってるぞ」と言われてしまいました。


その時先輩から聞かされた話は、こんな内容でした。
狭き門というのは聖書に出てくる言葉である。滅びに通じる門は広くて道も広々としていてそこに入る者は多い、しかし命に通じる門は狭く道も細く、とても見つけにくい。だから狭き門を探してそこに入っていけとイエス・キリストは言ったのだと。
これを受験に当てはめてみろ。狭き門とは倍率の話ではない。見つけやすいありふれた道に通じる門か、見いだしにくい価値ある道に通じる門かということじゃないか?俺の大学にもありふれた進路もあれば貴重な進路もある。入っても、ありふれた道を進めばそれなりの人生だ。逆にうちを落ちて志望以外の大学しか門戸を開いてくれなかったとしても、そこですばらしい未来を掴むことも出来る。どの大学の門が広いか狭いかではなく、どの未来に通じる道を探したいかで考えろ。いいか、誰でも見つけられる道に通じる門は滅びの門だ。お前はどの大学に入るにせよ、命の門をみつけろ。入れる大学の門なんてどこでもいいんだと。


これでだいぶ気持ちが楽になりました。結果はやはり第一志望とは違う所になってしまいましたが、私は私を迎え入れてくれる場所で命の門を見つけるんだという気持ちで、笑顔でその結果を受けとめることが出来たような気がします。


受験生諸君、大切なのは入れる大学がどこかではなく、入ってからどういう道を見つけるかです。誰もが選ぶありふれた道か、自分にしか見いだせない輝かしい道か。そこが大切なんだろうと思います。今はただ、持てる実力を完全に発揮し尽くすことだけを考えてください。結果は合格発表に現れるのではなく、その後のあり方で決まります。


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