イエ・ハック ピックアップ賞

「カーテンを“着せ替える”子供部屋」by id:watena


この子供部屋の特徴は、大きな掃き出し窓としましょう。ベランダや庭と開放的につながった部屋は伸び伸びとして、採光も良好で明るいですから、そういう部屋なら、きっと伸び伸びと明るい子供が育ちます。
その大きな掃き出し窓をカーテンが飾ります。ここまでは当たり前の部屋作りですが、そのカーテンが、服を着替えるほどに豊富にあったらどうでしょう。
無地あり、花柄あり、ストライプあり。洋風、和風、エスニック風。暖色、寒色、有彩色、無彩色。考えられる限りの様々なカーテンが用意され、気分や季節によって自由に掛け替えられたら、とても楽しい部屋になりますね。
カーテンとして仕立て上がっている物は安い買い物ではありませんが、布地を買ってきて自作するなら、そんなに高価な買い物ではなくなります。
ここでは冬のリビングの窓に掛けるようなしっかりしたカーテン地ではなく、光を透かすような薄手の布を想定しています。カーテンには断熱の役割もあり、冷暖房効率を高めるためにはそれなりの素材選びが大切ですが、子供部屋のカーテンは開放感のある軽やかな布地の物を採用することにし、冬の断熱はペアガラスの窓で、夏の断熱はいわゆる緑のカーテンなどで対応するのがいいと思います。
窓の仕様をそのように決めてしまえば、親子で服を選ぶ感覚で布地を選び、カーテンを仕立ててコレクションしていくことが可能になります。それを週替わりくらいのペースで、着替えるように掛け替えていきましょう。
毎週月曜日の朝、朝食を食べながら、「今週はどのカーテンにする?」、「えーとねぇ」……。小型のアルバムに布地の一部を貼って、見本帳も作りましょう。「今年は春が遅いっていう予報だから去年の春に掛けていたこれがいいなぁ」、「カーテンで春を一足先取りね」、「うん!」、「わかった、後で掛け替えておくね」。学校からの帰り道、子供はきっと、がらりと雰囲気が変わって春めいた部屋を想像して、ワクワクしながら家路を急ぐことでしょう。
カーテンを掛け替えるだけで部屋が見違えるようになるという体験を頻繁に繰り返すことは、子供の色彩感覚や、イエコトを楽しむ心などを、きっと多角的に育んでくれると思います。また、親子で部屋の“着せ替え”を楽しんでいく習慣は、子供部屋という存在を通じた楽しい交流にもなっていくことでしょう。


»このテーマの投稿コメント一覧はコチラから。