「どんぐりをつなぐ」by id:CandyPot


秋。どんぐりの季節です。雑木林の間を通る道を歩けば、これでもかというくらいどんぐりが拾えます。都会にも、公園などの緑地にどんぐり拾いの穴場がありますね。どんぐりはブナ科の仲間の木になる実の総称で、その種類は日本では20種類ほど。さらに公園などでたまに見かけるレッドオークやヨーロッパナラなどの外国からやって来た木々もどんぐりを実らせます。


場所を変えると木の種類も変わりますから、色んなかっこうのドングリをたくさん拾いましょう。ただし、どんぐりも自然の実りですから、野生動物がいる場所では、拾っていいのは山道に落ちている分だけと決めましょう。道は人間の縄張りですから、そこに落ちているのは人間がもらいます。でもちょっとでも道から外れたら、それはリスさんなどの取り分です。こうした注意は、子供の安全を守るためにも大切ですね。


拾ったドングリは、イエに帰ったらベランダなどに広げて日光に当ててよく干しましょう。そうしないと虫がわくことが多いからです。よく乾かしたら、これを糸でつなげて遊びましょう。「すだれ」作りなんて楽しいですね。実に穴を開けて、凧糸などに通していくんです。


穴は大人の人が開けてあげてください。キリなどを使えば簡単に開けることができますが、私はこういうことをする時には、模型工作用のピンバイスという道具を使っています。ペンくらいの大きさをしていて、先端に細いドリルの刃を取り付けてキリのように手で持って使う道具です。キリほど尖っていないし小型なので、使っていて安心感があります。


どんな道具を使って開けるにしても、どんぐりなんて柔らかい物ですから、力を入れずゆっくりと回しながら開けていくことが大事ですね。力を入れると、急に刃が貫通したり、力の方向が横にそれてしまったりした時にけがをしやすくなります。柔らかい物だからと、千枚通しのような力で押し込む道具で穴を開けようとするのも危険ですから注意してくださいね。


大人が穴を開けたどんぐりに、子供が糸を通してつなげていきましょう。どんぐりのある雑木林の魅力はひとつでないところ、色んな木々が自由に生えているところですから、糸に通すどんぐりも、色んな形、色んな大きさの物をランダムに使っていきましょう。不揃いなのが自然界の揃っている姿。まとまらないのが自然界のまとまり。そんな自然さを大切にしていってください。


どんぐりを通す糸の長さもまちまちがいいですね。すごく短いのもあれば、すごく長いのもある。そういう感じがすてきです。さっき、どんぐりは、色んな形、色んな大きさの物をランダムに使いましょうと書きましたが、小さなどんぐりだけの短いものを作ると、それもいいアクセントになります。


なお、どんぐりの穴に糸を通していく作業は、糸を針に通して行えばスムーズですが、凧糸が通せる太い針は特殊ですし、子供には危ないですから、糸の先端をロウや接着剤などで固めて通していくのをおすすめします。


最後はこうしたどんぐりのつながりを適当な棒に結びつけて垂れ下がらせれば、すてきな森のすだれの完成です。


あ、つながりどんぐり、1本余っちゃった。それではこれは、どんぐりのネックレスにしましょう。ほかにも、糸でつなげたどんぐりで、色んな遊びができると思います。工作にあたって大切なことをもう一度繰り返すと、よく日に干して虫がわかないようにしてから使うことです。色んなどんぐりをたくさんつなげて楽しみましょう。


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