「新しい家に引っ越してきた日のプチお祝い」by id:offkey


我が家では特に大きな恒例イベントというのはないのですが、そういえば毎年あるお祝いをしているなあ、と思い当たりました。


以前、新築した家の思い出について投稿させていただきました。
http://q.hatena.ne.jp/1276663945/265642/#i265642
引越しをして一周年を迎えた日のことです。誰からともなく、そういえば去年の今日は新しい家に引っ越してきた日だったね、という声が上がりました。そしてせっかくだからちょっとお祝いしましょうか、ということになってお寿司をとって去年家を建てたときのことをいろいろと語り合いました。
「早いものだねえ、もう1年経ったんだ」
「去年はそういえばまだ雪が積もってなかったね」
「階段昇り降りしてすっかり膝が痛くなったよ」


それからまた1年が経過して、今日は引越し記念日だよ、という声がまた誰からともなくかけられてプチお祝い。食事はやっぱりお寿司です。
「早いものでもう2年」
なんて会話がまた食事の中で交わされました。


次の年もまた誰からともなく引越し記念日であるという告知がなされます。次の年も、またその次の年も。
こうして、新築の家に引っ越してきた日はいつの間にか、我が家のプチ記念日になりました。
流石に何年も経過してくるとお寿司ではなくて、ちょっと手のこんだ我が家での手料理というものも出てきますが、その日は家族がそろって食卓につき、家の思い出を語り合います。
よく家の進捗状況が滞って、いつできるのかと思ったということ。
建築中の家に入れてもらって中を見たこと。
引越しするときにいらない荷物を捨てたけどまたたまってきたねえ、とか、あの年は引越しで忙しかったせいか随分やせてたよ、とか、新築特有の新しい壁の匂いもだいぶ消えたねなどなど。
年を重ねるごとに、家のほうでも年を重ねて、引越し記念日の会話の内容が少しづつ変化してゆきます。


父が
「百年住宅だぞ、これは」
と得意そうに話したこの家の思い出は毎年毎年増えてゆきます。そして引越し記念日には家族がそろって小さなお祝いをするのが、我が家での恒例イベントです。


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