「バードガーデンを作ろう」by id:sumike


 この寒〜い冬。人にとってもそうですが、野生の生き物たちにとっても冬は厳しい季節です。
特に残された自然の乏しい都会では、冬の終わり頃には食料になりそうなものは、ほとんど底をついてしまいます。
こんな時こそ、身近な生き物である鳥たちに優しく接してあげたいと思います。


 あまり野鳥はいないと思われるような、特別な緑地があるわけでもない名古屋市内の住宅地にもキジハトにカラスやスズメ以外に、シジュウカラメジロヒヨドリタヒバリヤマガラムクドリコゲラ、ウグイス、アオジトラツグミカワラヒワジョウビタキオナガなど十数種類の野鳥がやってきています(オナガの生息は関東、中部以北等一部限定的)。


 庭や軒先に小鳥のための小さな家バードハウス(巣箱)を、そしてバードバス(水場)バードフィーダー(餌やり台)を庭やバルコニーにセッティングするなど、ほんの少し条件を整えてあげるだけで野鳥たちの楽園、バードガーデンを作ることができます。


 ところでこのバードハウス(巣箱)は、本来の英語はネストボックス(nest box)ですが、欧米では古くから小鳥をフェアーフレンド(翼を持つ友人)と言い、友人を招くためのゲストハウスという意味で親しみを込めて「バードハウス」(bird house)と呼んでいます。


 バードハウスは木の穴の中に巣作りする鳥たちが産卵や子育てに用いるほか、暴風雨や冬の間の避難用シェルターにもなります。
また、家族の歴史、とりわけ子どもの成長記録とも重なる思い出のインテリアとして、イエを離れる子ども達に、持たせる習慣もあるそうです。


 私の小さい頃、父が庭の木に巣箱を作ってくれました。
 そこには色や形を自由に作る楽しみに加えて、野鳥がイエにやってくる喜びもあり、生活に様々な彩りをもたらしました。


 こちらが観察する以上に、野鳥も私たちの行動をとてもよく観察しています。
そして自分たちの敵でないことを知ると、種類にもよりますが、とても親しげに接してくれます。


 一定の関係ができると、エサの少ない冬場などは、エサの催促をされることもあり、心なごむ時間でもありました。


 野鳥たちが住み着くと、庭の木についた害虫を食べてくれるので、庭の毛虫などはいなくなります。
また、さえずりで癒してくれます。


 このように野鳥のくつろいだ姿を見たり、食事や水浴び、巣作りの様子や、子育ての観察することは、子どもの情操・環境教育に良いだけでなく、私達の疲れた心も癒しストレス解消にも大変効果がある、いわゆる「バードセラピー」となります。


 バードハウスは人と鳥、人と自然、人と人の繋がりを作る共生のシンボルでもあります。


 このバードハウスやフィーダーを設置する時期はいつでもかまわないのですが、3月から6月にかけて子育てをする鳥が多いので、秋口から春先(10月〜3月)頃に用意してあげるのが良いそうです。


 人の生活する空間からあまり離れた場所にフィーダーを設置すると、餌を定期的に供給するのをつい忘れてしまうことがあるので、バードハウスやバードフィーダーの設置場所は、イエの窓から良く見える場所やキッチンの前など、常時生活する場所の近くが最適です。


 バードハウスをかける場所は、猫が登れないように、軒下や、枝などの足掛りがない場所で、1.5メートル以上の高さにしましょう。
雨水が入らないようにやや前に倒し、家の中から観察しやすい向きにつければ、子育てをする様子が見られるかも。


 そして、近くには野鳥の為のリースを一緒に。



 この野鳥の為のリースの作り方はまず散歩で拾ったり、実家の庭仕事で出たツルや小枝でリースの土台を作ります。
(ただぐるぐると輪にして絡ませるだけでOK!)。
 そこにヒエやアワ、エノコログサ、アオビユ、ヒマワリなどを色々束ねてくくりつけます。
これは止まり木でもあり、エサでもあります。


リースにするのが面倒な方は、実のついた雑草の穂を束ねて逆さにつるすだけでもいいのです。


 こうして今からバードガーデンの準備をしたら、春には庭で野鳥が子育てをするのが見られるかもしれませんよ^^


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