「ギターで親子共通の趣味が誕生したこと」by id:tough


イエはてなでの語らいがきっかけで私がアコースティックギターを衝動買いしたのが昨年のことでした。ギターなんて弦を弾けば音が出ると思ったら大間違い。まともな音が出るまでにはだいぶ練習が必要でしたので、毎日のように弾いていました。すると若いころはやはり好きでよく弾いていたという父も、それに刺激されたかのように再びギターを持ち始め、そこからギターという親子共通の趣味がスタートしていきました。その時の様子はこちらに書かせていただきましたが、これを今年のわが家のトップ・ニュースに上げてみたいと思います。
http://q.hatena.ne.jp/1267765009/255792/#i255792


それまでもD.I.Y的なものやガーデニングなどはお互い好きでしたから、親子共通の趣味と言えるものが無かったわけではありませんが、それは話が合うということであって、一緒に何かをする機会はほとんどありませんでした。しかしギターは一人で弾くより、二人で弾いた方がずっと楽しいのです。というより、ギター伴奏だけの曲でも二人以上で演奏されることが多いですから、弾ける人が二人いれば、必然的に一緒に弾いてほしくなります。


それに音楽というのはジェネレーションギャップの無い世界です。流行りのジャンルは時代ごとに違うと思いますが、アコースティックギターで歌える歌に絞ると、父の時代の曲も今の曲も、ほとんど垣根がないのですね。ですから、わざわざ一緒に弾こうなどと声をかけなくても、どちらかが弾いている時にもう一方も楽器を手に取れば、無言のうちに合奏が始まります。最初は初心者レベルの私に、昔取った杵柄の父が合わせてくれるパターンがほとんどでしたが、近ごろは私も少し応用がきくようになってきたので、父のギターに私の方から合わせていくことも出来るようになってきました。


親子で何かを一緒に行おうとする時には、一種独特の気恥ずかしい空気が流れがちだと思いますが、音楽だけは違うようです。友だちであろうと親子であろうと、そこに弾ける人が二人いてギターが二本あったら、一緒に弾かない方が不自然なのです。一緒にギターを弾くことで、今まで知らなかった父の新しい一面がたくさん発見できたことも、今年の大きな収穫でした。それはおそらく父にとっても同じだと思います。


世代が違う、好みも違うと思いこんでいた父も、本当は同じ時代を生きて、同じものを見聞きしながら暮らしていたのです。あとは同じ時間を共有することさえ出来れば、音楽にも、その他のことにも、ほとんど同じ共通語を持っていることがわかります。こういう新しい親子のつながりの時間が持てたことが今年の大転換点。私が考えるわが家のトップ・ニュースです。こういうすばらしい時間を与えてくれるギターにとても感謝していますし、今年掴んだこの新しい親子の関係を、これからもずっと大切にしていきたいと思っています。


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