「森や野原の不思議な輪、フェアリーリングを探そう」by id:CandyPot


フェアリーリングとは、キノコが環状に並んで生える現象のこと。日本語では菌輪、菌環とも呼ばれます。これはいくつもの条件がうまく重なった時にできるものですから、森や野原に行けば必ず見つかる性質のものではありません。でも、探せばどこかにきっとあるんです。自然が作り上げる不思議な輪、フェアリーリングを、お子さんと一緒に探しに出かけてみませんか。


フェアリーリングは地面にできる輪ですから、遠目に見ないと、輪になっていることに気が付かないかもしれません。でも、キノコの種類によって、フェアリーリングを作りやすいものとそうでないものがありますから、まずはキノコの種類を憶えることからはじめましょう。


まず「ユキワリ」です。こちらのページでは外国にばかり生えているような書き方になっていますが、日本でも見つかります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A6%E3%82%AD%E3%83%AF%E3%83%AA


「ハラタケ」。ユキワリは野原にも森にも生えますが、こちらはどちらかというと野原のキノコです。小さいうちは半球型の頭をしています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%A9%E3%82%BF%E3%82%B1


「シバフタケ」。これも野原のキノコで、ハラタケの仲間です。これと似た形をしているカヤタケ属のキノコにも、フェアリーリングを作る物があります。ただしカヤタケ属のほうは毒キノコ。触らないでくださいね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%90%E3%83%95%E3%82%BF%E3%82%B1


「オオシロカラカサタケ」。これも野原のキノコで、ハラタケの仲間です。こちらの写真では丸い頭をしていますが、大きくなると傘が開きます。これは目立つし、まとまって生えていることが多いので見つけやすいです。でも毒キノコ。触っちゃダメですよ。
http://mushroomsindex.com/result0049.htm


ほかにもフェアリーリングを作るキノコは色々ありますが、ここでは書ききれないので、ぜひ皆さんで調べてみてくださいね。キノコの種類によって、野原にまぁるく生えていたり、樹木の周りを取り囲むように輪になっていたり、生え方は色々です。季節によってはキノコは頭を出していなくて、でも地面の中に菌糸としては存在していて、その影響で丸く草が枯れていたりする形で見られることもあります。


ヨーロッパではこのキノコのまぁるい輪は、妖精が輪になって踊った跡だと言われているそうです。でも、毒キノコの場合は、その上にカエルさんが乗って、毒の息をプハーと吐いているんだとか。さぁ、皆さんはどちらのフェアリーリングを見つけることができるでしょうか。


必ず見つかるとは限りませんが、一度探して見つからなくても、ハイキングのおりごとに注目してみるなどして、息長く探し続けてみてくださいね。「今度のお休み、妖精の輪を探しに行こう」が合言葉のイエなんてすてきです。きっと、フェアリーリング探しを通じて、楽しく意義深い自然観察ができると思います。


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