「雛めぐり」by id:sumike


郡上八幡をご存知でしょうか?
日本地図の ほぼ真ん中にあります。
郡上おどりが有名で、水がきれいな街です。
水のきれいなところは土地自体もきれいだと思います。
郡上は川と共にある街です。
郡上八幡に着いた時に、長良川最大の支流の吉田川を見ていたら知らないおばさまに声をかけてもらい、
とても親切に近くを案内してくれました。
吉田川の岸づたいに「宮が瀬こみち」という親水遊歩道があり、
風をうけながらのんびり散策をするとこの町の人々の暮らしが、いかに自然と一体となっているかが分かります。
川の水はとても透き通っていて綺麗です。
郡上八幡室町時代の後期からつづく街で、古い街並みもあり、
昔からの建物もそのままに残されています。
家と家の境にある袖壁が独特の雰囲気を醸しだしています。
屋根の軒の一部が斜めに出ている部分があり、
密接する家屋の防犯や延焼を防ぐ意味があるのだとか
情緒あふれる郡上の街並みがとても好きです。


この土地は細い路地が多く、路地を歩いていると、建物に包まれるように感じます。
中には、「郡上おどり三味線教習所」なるものがありました。
郡上おどり、とは盆踊りなのですが、メインの四日間は徹夜で踊り明かすのです。
400年も昔から続いている郡上おどり。
この小さな街に、その時ばかりは何十万人もの人出があるそうです^^


街を歩いていると、あちこちに笊を台紙にして俳句が飾られていて
一緒に陶器のお雛様も並んでいました。

ちなみに、盆栽とお雛様が飾られている台は、エアコンの室外機を隠している箱です。
窓の格子と色や形が合わせられていて、なんとも風流ですね。
ここでは旧暦で桃の節句を祝う習慣があるそうで
2月末から4月3日のひな祭りの時期に併せて町内で”城下町おひなめぐり”というイベントが開催されています。
郡上八幡市街地内の家のおよそ百件の軒下にお雛様を飾ってあるのです。


段ではなく、こういった御殿付きの台座に座る雛人形ははじめて拝見いたしました。
なんとも雅です。

他にも江戸時代から伝わる貴重な陶器の雛人形なども見せていただきました。
昔は子が生まれたら近所の人たちがお祝いとして、人形を贈っていたとのこと。
そのため以前はこういった人形を作っている店もあちこちにあったそうです。
今はその風習や人形のお店はきえてしまいましたが、その子を思う気持ちは今もなお受け継がれていると思います…。
郡上八幡にどこか京都の風情を感じましたが、それもそのはず、美濃の小京都と言われているそうです^^


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