★(一ツ星)

「陳皮を作ってみた」by id:iijiman


今回のお題の例で、ハザマさんが記されていた「陳皮」、実は、こんなテーマが出るとは知らずに、先週作っていました。
「陳皮」は、温州みかんの皮を乾燥させたものです。「はまぞう」で検索したら楽天でも売っていました。

rakuten:kojuken:429864:detail

一方、その「作り方」を検索してみますと、ありました。
http://teisyoku83.seesaa.net/article/14167680.html
さて、実際に商品(漢方薬)として売られている「陳皮」は、古いものほどよいとされ、1年以上時間を置いたものがよいそうです。
では、逆に「出来たての陳皮」というのは、どの程度「ダメなもの」なのでしょうか?
という訳で、作ってみました。
うちは温州みかんの産地に住んでいますので、みかんは無人販売所で100円〜200円くらいで調達します。ちょっと傷物だったりしますが、全然問題ありません。美味しくみかんの実をいただきます。
そして、皮を残す訳ですが、ヘタの部分は取り除いておきます。で、ザルに入れて日当たりのよいところに放置して乾かします。5日くらい経った様子が、下の写真です。



先述のブログの方によれば、本当はその前に、表面のワックスを拭き取った方がよいようですね。でも、多分私たちが食べていたのは、市場に出す前に選外となって、ワックス掛けをしていないみかん(艶がない)だったので、問題ないと思います。(普通、スーパー等で売っているみかんには、ワックスが掛けてあります。これは、見た目を艶やかにするだけでなく、みかんを腐りにくくするという理由もあります。)
さらに乾燥させて、1週間から10日くらい経つと、みかんの皮はカラカラに乾いて、少し縮み、硬くなります。
これで一応「陳皮の出来上がり」ということになりますが、このままでは使いづらいです。
そこで、家庭用のミルミキサー(電動ミル)で細かく砕いて、粉にしてみました。そうしたら、これが見事に美しい黄色い粉になったのですね。古い陳皮だと、この色は出ないかもしれません。



さて、この「新物の陳皮」。どんな味かと申しますと・・・ハザマさんは既に御存知のことと思いますが、これがなかなか意外に、フレッシュないい香りがします。香りは紛れもなくみかんの香りですが、カラカラに乾いていたとは思えないほど、新鮮な香りがします。とても「食べ残した皮を放置しただけのもの」には思えません。苦みはほとんど感じませんでした。というかあまり「味」はないです。なめてみますと、強い香りが印象に残ります。
使い道ですが、やっぱり紅茶に入れるのが一番いいようです。焙じ茶にも入れてみましたが、あまり美味しくありませんでした。緑茶も多分あまり美味しくないと思います。紅茶が一番相性が良さそうです。
フレッシュな柑橘の香りのするフレバリーティーになります。
これに使う紅茶は、安い紅茶で充分です。上等な紅茶ですと、その紅茶本来の香りと味わいをうち消してしまうので、もったいないです。
多分、クッキーを作る人なら、クッキーに混ぜても美味しいだろうなと思います。
「乾かしてミルで粉にするだけ」、簡単に出来る割に、驚くほど上質の香りが楽しめるのは、ちょっと嬉しい発見でした。


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ミシュランコメント

イムリーに実践されていた「陳皮」作りの写真付きレポート、どうもありがとうございます! 私の素朴かつ大きなオドロキは…「ミルミキサー(電動ミル)で細かく砕いて、粉に」されたところ。これだと果物の皮の利用でも、後で捨てるところもなくすべてをいただくことが出来る。しかもパウダーがきれい。お茶はもとより、クッキーやケーキづくりにも、乾燥させただけのものよりパウダーの方がより香りもひろがって美味しくなると思います。私は乾燥ショウガにパウダーがあることを知りながら、陳皮パウダーには思い及ばず…。それをご自身の手で発見されて、本当に素晴らしい。大きなを贈呈します! 私もさっそく、レモン、柚子、オレンジ類、リンゴなどをいただいた後にいろいろ試してみますね。あ、陳皮は意外とさっぱりめの緑茶にも合うんですよ。ぜひお試しを!