★(一ツ星)

「畑のお肉・大豆(豆乳)の栄養を組み合わせたコクのある豆乳豚汁」
by id:Fuel


この季節感溢れるレシピコンテストに何でエントリーしようかと試作を繰り返して、一番温まって幸せを感じた「豆乳豚汁」をご紹介してみたいと思います。


材料は4人家族で食べていただくとすると、
ごぼう……短いの1本
■もし余裕があれば豚骨でとったスープ……4カップ(余裕がなければ水でいっちゃいましょう)
■人参……1本
■長ねぎ……1〜2本
■油揚げ……1枚
■味噌……大さじ6
■豆乳……400ml
■豚汁用薄切豚肉……200g
■ごま油……適当
このほか、大根や里芋など、好みの具を追加してください。


以下、作り方です。
ごぼうは洗って包丁で皮をこそげ取ったら鉛筆を削るようにささがきに。掻いたごぼうは酢(材料外)を垂らした水の中に放ちます。ここで少々アクを抜きますが、アクも味と栄養のうちなので、味噌で調味する豚汁なら5分も晒せばいいと思います。
人参は、私は乱切り。こういう料理の人参の切り方には、各家庭の「カレー文化」が影響すると思います(笑)。
長ねぎは幅2cmで斜め切り。
豚肉はいわゆる切り落としならそのまま。
油揚げは熱湯をかけて油を流して短冊に切ります。


大きめのフライパン(中華鍋)にごま油を入れて熱し、豚肉を炒めます。香ばしさを引き出すため、軽く焦げ目がつくくらいに炒めてください。加熱すると溶けて浮いてくる脂身の脂を出してしまう意図も含みます。
普通こういう下炒めは煮込む時に使う鍋でやってしまいますが、普通の鍋で肉を炒めようとすると貼り付いてうまくいきません。軽く色が変わる程度の弱い火で加熱するなら鍋で炒めても構いませんが、私は強く炒めた香ばしさを求めるためにフライパンの利用を選択しました。
肉を炒め終わったら(いくら炒めた香ばしさを求めるといってもカリカリになるまで炒めては豚汁になりませんので、肉の縁に軽く焦げ目が現れたあたりで切り上げます)、浸出した脂をフライパンから切り、ちょっと胡麻油を足してから、ごぼうと人参を加えてザザッと炒めます。全体に熱が伝わり油が馴染んだら、分量の一部のスープまたは水を注ぎ入れて、肉を炒めた時に発生した焦げも含めて溶かし込むように軽く掻き回してください。
同時に残りのスープ or 水を別の鍋で沸かしておき、フライパンの中身をそちらに移して合体させます。大根や里芋などを加える場合は、下茹でしておいたものをここで加えます。
しばらくアクを取りながら弱火で煮て、人参などが十分にやわらかくなったところでネギを入れ、味噌を溶き入れて豆乳も加えて、油揚げを入れて再沸騰させれば、コクがあって温まる滋味満点の特製豚汁が完成です。食べる段階で七味唐辛子を一振りしたり、柚子皮を散らしたりしてもおいしいです。
畑のお肉の大豆をナチュラルに加工した豆乳と、別の大豆製品である味噌や、本物のお肉が出会って醸し出す温かなハーモニーは、何とも言えない幸せ感を運んでくれます。ビタミンのバランスもCを除けばかなり良好だと思いますが、栄養が身に付くのは何といっても食べた時の幸せ感からだと思います。作っている最中のコンロの火の温かさも幸せでした。


»このいわしのツリーはコチラから


ミシュランコメント

豆乳を使った滋養満点の特製豚汁。栄養バランスやこの上なく美味しそうなレシピもさることながら、試作の上で「一番温まって幸せを感じた」というメッセージにぐっときてしまいました! 「栄養が身に付くのは何といっても食べた時の幸せ感」。この発想は、自分の身に置きかえて人や家族を思いやる心の想像力が生み出したものだと思うのです。その思いが、丁寧な作り方にもあらわれていて…。何より人を元気にするココロのビタミンとともに教えて頂いたあったか〜な創作料理に、特大のを贈呈します!