「子供と一緒に科学する工作!!」by id:momokuri3


私が一番心に残っているのは、カマボコ板をシャーシにしたミニ四駆ならぬ「板四駆」でした。カマボコ板の上にモーターを乗せて、タイヤを付けたギヤユニットを乗せて、そして電池ボックスを乗せて配線すると、すばらしいレースカーが出来上がるのです。シャーシの重さがヘビーですから、レース前には使い古しの電池で十分なウォーミングアップをしてから走らせます。それでもなぜか父の車には勝てませんでした。今思うと、グリスアップの技が秀でていたんだろうと思います。


走る工作としては、糸巻き車も興味深い物でした。最近はミシン糸の芯は手に入りにくい物なのでしょうか。幸いうちの母は父に負けずモノ作り好きで、ミシンなどはお茶を飲む合間に回しているような人でしたから、ミシン糸の芯は有り余るほど有りました。それを使って作る糸巻き車は、車というより、のっそりのっそり歩いていくカタツムリのイメージでした。今も母は毎日楽しそうにミシンを回しています。また糸巻き車を作ってみたくなりました。
詳しい作り方はこちらのページなどを参考にしてみてください。
http://golog.nifty.com/cs/catalog/golog_article/catalog_002228_1.htm


夏らしい水の涼しさも楽しめる工作としては、「表面張力船」というのもあります。材料はスチロールのトレーなど。それで船を作り、後ろに水の表面張力を失わせる物をちょっと垂らしてやると、あら不思議、力も何も加えていないのに、びゅーんと船が走り出します。
http://www.tohoku-epco.co.jp/new_naze/koubou/oneday/kousaku/07.html
上のURLでは、水の表面張力を失わせる物に練り歯磨き(の界面活性剤)を使っていますが、昔はこれに樟脳を使いました。ほかにもエタノールなど、様々な物質で同じ現象が観察できます。
船が走り出す時、よく船の回りを観察すると、船の前方と後方では、こちらの「図2 原理図」のように、水の盛り上がり方が正反対になっているのが分かると思います。
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/2931/sship.html


こうした観察結果をふまえて、なぜ船が進むのかを考えてみてください。科学の面白さが分かってくると思います。


私はこうしたことをみんな、父から教わりました。教わるというより、大人なのに子供と一緒に遊びたがる父に付き合っている間に、自分で発見してきたことなのですが、今思えばそれが父の指導だったんですね。教えるというより、発見の手助けをするという指導の仕方。それによって私は、科学の面白さに目覚めました。
皆さんもぜひ夏休みには童心に返って、子供と一緒に科学する工作を楽しんでみてください。子供の心に一生響いていく、楽しくためになる体験ができると思います。


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