★(一ツ星)
国際文通週間、英語名称はInternational Letter Writing Week。これは文通によって世界の人々が相互理解を深め合うことで世界平和を目指していこうと、1957年、カナダのオタワで開催された第14回万国郵便連合大会で制定されたものです。日程は万国郵便連合結成記念日である10月9日を含む前後1週間。日本では毎年10月6日から12日までの7日間を国際文通週間にしています。
でも最近、手紙が使われなくなってしまいました。郵便受けに入っているのは印刷物ばかり。郵便屋さんのバイクの音が聞こえても、ぜんぜん胸がときめかなくなってしまいました。こんなことでは、せっかくの週間に込められた平和への願いも小さくなってしまいます。
そこで私は国際文通週間に白いリボンを送り合う習慣を提案したいと思います。白いリボンを世界平和の象徴とする運動は、9.11同時多発テロの直後に、テロにも戦争にも反対すると始められたものだそうです。未曾有の被害で家族や友を失ったアメリカ人自身が、その悲しみと怒りを乗り越えて暴力に理性で応えようと始めた運動が元ですから、そういう成り立ちの白いリボンは、世界中のあらゆる立場の人たちが賛同できるものだと思うのです。
それを、国境を越えて郵便で送り合います。
リボンには各自、それぞれの国の言葉で、ショートメッセージを添えます。
受け取った側は、リボンに何と書いてあるのかを調べます。各国の郵便当局はそのための資料や書物の貸し出し体制を整えるなどして支援します。こうすることでリボンを受け取った地域の文化や教育も向上します。行政が機能しない国や地域には、世界の教育や文化の発展を目的として作られた国連機関ユネスコが支援に入ります。
こんなふうにして、識字教育が行われていないような地域も含めて平和の願いが送り合える行事を全世界同時進行で展開して、世界を平和の願いで包む週間に育てていけないでしょうか。
まずその基盤作りとして、せめて国内間だけででも、手書きの郵便によるコミュニケーションを復活させましょう。1年に1通くらい、誰かに手紙を書きましょう。ネットを離れて、肉筆の良さが実感できる体験をしていきましょう。