「竹輪で門松」by id:TomCat


うちは新年は質素を旨として過ごす習慣でしたので、お節は極めてベーシックなものばかりでした。そんな中でちょっと異色だったのが、竹輪で作った門松です。母がちょっとした茶目っ気で作った物でしょうが、私がとても喜んだので、いつの間にか恒例になっていました。


斜め切りにした竹輪を3本束ねて土台の松の所はパセリやカイワレ。縄の代わりに干瓢でキュッと縛ります。これで松と竹を表現し、竹輪の内側に梅肉を塗って松竹梅の揃い踏み。ずんぐりした門松ですが、これがSDなんとかみたいで可愛いんです。この門松が黒塗りのお盆に2個並び、傍らに扇の形に飾り切りされた紅白のカマボコが栗金団を台にして飾られます。


そして、門松の前には道のように並べられた薄造りの白身の刺身。両側には千両や万両の実を模したイクラの粒や数の子のカケラなどが散りばめられて、お盆の上だけは豪華絢爛です。


みんなで順番にお刺身を食べ、最後の一枚を父が食べると、これで歳神様がわが家のテーブルにも到着です。改めてハッピーニューイヤー。はい、お父さん、一杯いきましょう、という具合。楽しい新年の食卓ディスプレイでした。


»このいわしのツリーはコチラから