「国東半島にある昭和の町・豊後高田市by id:TinkerBell


大分に行った時のことです。
ちょっといい所があるから連れてってあげるよと案内されたのが「豊後高田昭和の町」でした。
豊後高田の中心商店街は江戸時代から栄えてきた、半島一のにぎやかな町だったそうです。
しかしそんな歴史ある商人の町も大きな資本力を持つ企業のお店におされて衰退していきました。
そこでこのままではいけないと、この商店街が最後に栄えていた昭和30年代をよみがえらせて、
その時代を体験しながら歩いたり買い物ができたりする町を作ろうと取り組まれたのが、
「豊後高田昭和の町」なのだそうです。
昭和の町は、まずお店の建物が昭和です。
それぞれのお店ができたころの建物を再生しているそうです。
それから、一店一店には必ずそのお店の昭和のころを物語るお宝があります。
昭和のいろいろな今とはまったく違う品々が「一店一宝」と呼ばれて大切にされています。
そして売られているものも昭和です。
それぞれのお店に代々伝わる昭和の商品が必ず売られています。
さらにお店の人が昭和です。
レジに行った時にしかコミュニケーションがない今のお店とはちがいます。
べたべた付きまとわれたりはしませんが、目と目のコミュニケーションがあります。
あ、これいいなぁと商品を見ていると、
お店のおじさんが、それいいだろと言いたそうにニッコリ微笑んでいたりします。
やーん、そんな目で見られたら買わないではいられなくなっちゃう。
商売上手な昭和のあきんどさんがそこにいます。
呉服屋さん、雑貨屋さん、金物屋さん、八百屋さんにお肉屋さんにお魚屋さん、
あって当たり前だったのに今はほとんど見られなくなったお店が元気に商売しています。
もちろん道を歩くと円柱形の郵便ポストなど色々な「昭和」にも出会えます。
古い米蔵を改造した昭和ロマン館という施設もあって、
「昭和の絵本美術館」とか「駄菓子屋の夢博物館」などとして昭和の子供文化が集められ、
さらに木造の学校の教室を再現したスペースもあります。
この教室は色々な行事にレンタルしてくれるそうです。
「昭和」をよく知らない人でもなぜか、うわぁ懐かしいと思わず叫んでしまう昭和の町。
狭いテーマパークではありません。何本もの通りにまたがる町全体が「昭和」です。


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