浜美枝さんの古民家再生の家」by id:Fuel


女優の浜美枝さんの箱根にあるご自宅は、
12軒の古民家の古材を余すところなく使い、
20年以上の歳月をかけて作り上げてきたこだわりの家なのだそうです。
浜さんは昭和30年代後半、高度成長の波に乗ってどんどん壊されていく古い家を見て、
木の悲鳴を聞く思いがしたと言っています。
その後、仕事でアジアやヨーロッパを旅する中で、
諸外国では古い家を上手に活かして現代の暮らしに適合させているのを見て、
日本でも壊されていく家をもう一度蘇らせることはできないかと考えはじめたそうです。
そして日本全国を周りながら12軒の民家を譲り受け、
子どもたちを自然の中で育てたい、ふるさとと呼べる場所を与えたい、
との思いを込めながら、まず造成された敷地に土を盛りなおし、
平地を山に戻したそうです。
そして12軒の古民家の解体作業に自ら立ち会って、
どの木がどこに使われていたかということを克明に記録。
その数2000本にのぼったと言われています。
そうした人の営みや歴史の染みついた木一本一本を箱根神社のお神酒で浄め、
自分で藁を使ってススを落とし、富山から呼び寄せた職人さんに依頼して、
一棟ずつ徐々に建てていったそうです。
この気の遠くなるような作業を通して生まれ変わった家は、
ただ古くさいだけではありません。
イギリスのアンティーク家具の置かれた洋間もあるし、
パリの蚤の市で見つけてきたという小物が上品に配置されていたりと、
和と洋がうまく調和しています。
国の違い、文化の違いをこえて、伝統に培われた良さという物が、
見事にマッチしているといった感じの住まいになっています。
私もこんな家を作ってみたい、住んでみたいと思います。


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