「夏に和風の涼味、簡単わらび餅」by id:TomCat


製菓材料売り場に行くと「わらび餅粉」というのを売っています。これは本わらび粉に馬鈴薯澱粉やタピオカ澱粉などを混ぜた物。要するに、わらび粉の代用品です。だから安いんです。


でも、そんな物でも、ちょっと作り方を工夫してやると、なかなか美味しい夏向き和風スイーツになってくれます。


どこを工夫するかというと水分量。ちょっと水分量を多くして作ると、プルプルふんわり、とても夏向きのわらび餅になってくれるんですね。


作り方は簡単です。まず適当な量のわらび餅粉に規定の水分量+αの水を加えて中火にかけます。だいたい粉100gで3人から5人家族みんなで食べられるくらい作れるでしょう。


粉と水を合わせる時に砂糖を加えてもいいですが、夏向きに作るには、あえて無糖の方がいい感じです。無糖のわらび餅は加糖したものに比べて糊化が弱く、口当たりが涼しげになります。


さて、木べらで練りながら加熱して、粘り気が出てきたら弱火に落とし、よく練り続けます。全体に良く糊化して透明感が行き渡れば出来上がり。あとは濡らしたバットに移し、バットを水に浮かべて冷却するだけです。


完全に冷えたらスプーンなどで丸くくり抜いてお皿に盛り、冷蔵庫で冷やしてください。で、きな粉をかけていただきます。


さて、ここでもう一工夫。普通わらび餅は、きな粉にお砂糖を混ぜた物をまぶして食べますが、たまにお砂糖を混ぜないきな粉をまぶした上から黒蜜をかけて食べる人がいますよね。この黒蜜の代わりに、ぜひメイプルシロップを使ってみてください。わらび餅ときなことメイプルシロップ。これが意外にイケるんです。


昔、わらび粉は貧しい村の飢えをしのぐ究極の代用食でした。わらびの根の澱粉まで食べて生き延びてきた人達がいる。そんな祖先の苦労をしのびつつ食べると、暑い暑いとダレていた気持ちもちょっと引き締まってくるかもしれません。


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