「あにゃまるパトロールの散歩道」by id:TinkerBell


地域の動物たちの様子を確認しながら歩くお散歩です。
まず、近くの裏道の駐車場付近から。
ここにはよく猫が集まるんです。
普段見かけない猫がいないかどうかを中心に見回ります。
駐車場と道路の間にはちょっと土があって、そこにはタンポポが点々と顔を出しています。
今は葉っぱが平べったく地面に広がるだけの状態ですが、花が咲くときれいなんですよ。
こんな市街地でもちゃんと小さな虫たちがいて、タンポポの花の中によいしょよいしょと潜り込んだりしています。


駐車場の脇を過ぎてしばらく行くと十字路があるので、そこを曲がります。
次のパトロールスポットは児童公園です。
ここでは、猫が砂場に悪さをしていないか、万が一の捨て猫がいないかなどを中心に見て回ります。
砂場の砂をチェック。
よしよし、きれいな砂です。変な物はありません。
ここに遊びに来る子供たちはみんな顔見知りになっているので、何か変わったこと無い?と聞くと、だだだっと走ってきて「隊長、異状ありません」。
私もきをつけをして「了解っ!」。
地域のことは子供が一番よく知っています。
頼りになる「あにゃまるパトロール隊員」たちです。


公園の反対側は広い通りになっていて、歩道にはハナミズキの街路樹が植えられています。
東京にとってこの木はちょっと特別。
ワシントンD.C.に桜が植わっていますよね。
それは当時の東京市からアメリカに贈られた物なんですが、そのお礼にとアメリカから贈られたのがハナミズキだったんです。
花は春。秋には紅葉し、赤いかわいい実を付けます。


交番のある交差点を曲がると、街路樹はイチョウに変わります。
これも東京都の木になっている、都民にはお馴染みの木。
秋は黄葉してきれいでした。
でも銀杏はなりません。オスの木に統一されているみたいです。


ここはバス通りになっています。
夏、ここを通ったら、バス待ちをしていたおじいさんがいて、目が合ったのでこんにちはと挨拶したら、
「東京のバス停には屋根がないんだねぇ」
え?と聞き返すと、田舎はバス停の横に小さな小屋があるんだよ、バスを1本逃すと1時間も2時間も待たないといけないから、そこで座って待ってるんだとのこと。
東京はすぐバスが来るけど、こんなに暑い日は日陰くらいほしいなとおじいさん。
ほんとですねー。私は扇子を持っていたので、それを取り出しておじいさんをぱたぱた。
「おー涼しい涼しい」
「えへへへへ」
遠くからいらっしゃったようです。
あ、バスが来ました。お気を付けてー。


その先の路地を曲がると普通の住宅街。
その中の一軒に、梅の木が植わっているお宅があります。
それは白梅で、とってもきれいに咲くんですよ。
梅雨時に行くと、いくつか実もなっています。
いいなー、私も実のなる梅がほしいなー。


この住宅街にもよく猫がいるので、異状がないか見て回ります。
ここにいるのはたいてい誰かが面倒見ている猫ですが、家猫はみんな室内にいるので、外にいるのはおそらく野良ちゃん。
こういう庭にやってくる猫ちゃんにエサをあげているような人たちと連携を持って、
ただエサをあげるだけでなく、家猫並みに慣れたら次は新しい飼い主さん探しをしていくようなネットワークが作れたらなと思います。


この住宅地の中にも小さな公園があるので、そこで一休み。
脇の花壇には水仙が植えられていて、毎年きれいな花を咲かせます。
冬が終わると小さな芽がぴょぴょこ顔を出してくるのがとってもかわいい。
ほかにも季節ごとに色んな花が咲きます。
それを手入れしているのは、近くに住む男の人。
先日も堆肥の袋を持ってきて、土にすき込んでいました。
ご苦労様と声をかけると、なんと肥料などは自費で買ってきているとのこと。
「僕はアパート暮らしで庭がないので、ここを自分の庭だと思ってやっているんです」
って。ご立派です!
「私も似たようなものでベランダでしかできないんですよ、今度私もお手伝いしますね」
と約束して別れました。


こうしてぐるっと回って元の場所に。
こんな、地域の動物たちの様子を見て回りながらの道が、私のお散歩コースです。


»このいわしのツリーはコチラから