「素朴な風味でダイエット食にもいい芋がら」by id:Oregano


芋がら、あるいは干しずいきとも呼ばれるこの乾物は、里芋の茎を干した物です。
昔は「芋がら縄」といって、芋がらを長く編んで味噌で煮しめて乾燥させたものがありました。合戦におもむく武士たちはこれを腰に巻いて出陣したそうです。野営の際に腰の芋がら縄を必要量切り取り湯に入れると、あっというまに味噌汁の出来上がりです。戦に疲れた武士たちを、この一杯がどんなに癒してくれたことでしょう。この芋がら縄は鎌倉時代からはじまって、太平の世が訪れて合戦が無くなるまで使い続けられていたそうです。
芋がらと味噌はとても良く合いますから、今でも味噌汁の具として用いられますね。納豆汁にも芋がらを入れるとおいしいです。
しかし野戦食に使われていた割に、芋がらのカロリーは驚くほど低いんです。五訂増補食品成分表によると、茹でた芋がらは100gあたりたったの 13kcal。タンパク質0.5g、炭水化物3.4g、脂質0。でも繊維質が豊富ですから、腹持ちはいいんです。ですから、太るのを警戒している人のおかずに、芋がらはぴったりです。優しい素朴な味もうれしいですね。
私は、芋がら、ニンジン、ゴボウ、コンニャク、そして油抜きした油揚げをまず炒めて、砂糖、醤油、酒、味醂の汁で煮含めて、最後に炒り煮のようにして汁を飛ばして仕上げた煮物も大好きです。炒める時に少量の油を使うほかはローカロリーな食材ばかりですから、お腹いっぱい食べてもカロリーが気になりません。芋がらはわが家の食卓に欠かせない乾物です。


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