★★(二ツ星)

「コンセプトは家族・まず宿泊から始まるお泊まりパーティーby id:TomCat


泊まりがけで騒ごう、なんていう企画もよくあると思いますが、わっと盛り上がった後に疲れて雑魚寝、なんていうのでは、ちょっと夜がもったいないと思いませんか? もちろんパーティーの余韻をみんなで共有して一晩過ごそう、というのも素敵ですが、「祭りの後」というのは何故か淋し気。おまけに翌朝、疲れ切って目の下にはクマ、見上げる太陽は真っ黄色、なんてことになっては、せっかくのパーティーがちょっと形無しです。


そこでお勧めなのが、まずパーティーの前日に集まって泊まる、というパターンなんですよね。コンセプトは「家族」です。メイド喫茶ではありませんが、まず参加者がやってきたら、ホスト役は「お帰りなさい」の言葉で迎えます。


三々五々集まってくるメンバーをこうして迎えていきます。これは集まる側がすごく楽。キッチリ決まった集合時刻に合わせる苦労がありませんから、特に、

・仕事の時間が定まっていないフリーランスの人
・自由時間が定まっていない主夫婦の人
・出先から駆け付けてくる仕事一筋の島耕作

などには、この上なく有り難い企画です。
「○日の夜に△△ん家に集合な」
「時間は何時でもいいの?」
「うん、適当に。ただし○○時過ぎるとバス無くなるから駅から徒歩だよ」
「オッケー」
ってなもんです。


集まったメンバーは、まだパーティー前ですから、何気ない夕食メニューの振る舞いで過ごしつつ、お茶でも飲みながら談笑します。これはホスト役も楽ですよ。客を迎えても、普段と同じようにやっていればいいわけですから。でも、こういったひとときが、とても大切な役割を果たしてくれるんです。友人同士の関係が、ちょっとした家族の姿に変身。「同じ釜の飯を食う」以上の親密さを作ってくれます。


もちろん夏の夜なら、夕涼みがてら花火を楽しんだりするのもいいですよね。子供の頃の「お泊まり会」の再現です。あの頃は「お泊まり」をすることが、とても特別な出来事でした。ただ相手の家族の輪の中に入れてもらうだけなのに、それがとても特別な経験でした。そんなことをしながら過ごしていくと、友人同士の関係が、家族を通り越して兄弟姉妹と呼び合いたくなる親密さに深まっていきます。


さて、夜はあまり夜更かしせず、早めに休んでください。といってもどうせ遅くまでおしゃべりしてるんでしょうから、せめて消灯時間だけは早めに設定しておきましょう。修学旅行みたいなもんですね。


そして翌日、軽い朝食を済ませたら、みんなでパーティーの準備の開始です。もうみんな、血を分けた蚊以上の義兄弟ですから、全員が客ではなくホスト側。買い出し係、おー! 料理係、おー! 部屋のセッティング、おー! ってな感じで、みんなが準備の主役になっていきます。こういうのも、学生時代の文化祭のノリがあって楽しいですよ。本来のホストである会場の家のヌシには、みんなの行動の調整役、実行委員長を務めてもらいましょう。家を貸してくれるホストには出来るだけ楽をしてもらう。そういう気遣いも大切です。


さー、いよいよメインのパーティーの開始です。スケジュールの都合でこの段階から参加、という人が来たら、一斉にクラッカーでも鳴らして、「お帰りなさい」と迎えてやりましょう。みんなで準備したパーティーなら、不満など出ようはずがありません。楽しい時間が過ごせること請け合いです。


なお、こうしたお泊まりの伴う集まりの解散は、早めの時間とすることがコツのようです。まだ解散なんて早いよ、今夜も一緒に過ごそうぜ、と言いたくなる気持ちをグッと抑えて、パーティーの開始時刻にもよりますが、まだ日のあるうちとか、宵の口には潔く解散してしまいます。居残りは、酔いを醒ます間だけ。この思い切りの良さが大切なんですよね。名残惜しい気持ちが、楽しかった時間をより楽しく心に刻みつけてくれ、また集まろうという気持ちを強くしてくれるんです。また、一晩家を空けても帰りが早ければ、それぞれの参加者の家族の心証が良くなり、次回また参加しやすくなってきますよね。これも大切なこと。もちろん終了時刻が早ければ、ホスト役を務めてくれた人も楽で助かります。


こんなふうに、友が家族のように親密になっていくパーティー。実行できたらほんと、楽しいですよ。私なんか一人暮らしですから、こういう集まりの後は、なんかやたら感動したりしてしまいます。集いが終わっても続く友情。終わってからさらに深まる友情。そんな絆を深める方法の一つとして、まず家族のように集まって肩肘張らないフツーの夜を過ごしてからパーティーにのぞむ、というパターンを考慮してみてください。泊まりがけで楽しみたい、夜だけでなく翌日もたっぷり使えるという時にはお勧めの方法だと思います。


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★★ ミシュランコメント

前夜から集まるパーティ計画、このアイデアの素晴らしさは、何といっても「コンセプトは家族」です! 「おかえり〜」からはじまるパーティって、考えたこともなくて、目からウロコ。単に前夜から準備するという眼目ではないんですから。まずは家族的にゆるゆると夜を過ごし、翌日はみんな揃って準備して、リラックス満点でまるまる1日パーティ! きっと、前夜のご飯やお酒の語らい時間にも、パーティでのいいプラン提案も出てきたりして、いっそう充実のパーティになるに違いありませんね。友達同士でも親戚でも、自然に気の置けない親密さが生まれる素敵なご提案に★★を贈ります! ホント、大人でも修学旅行気分がよみがえってワクワクしそうですw