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人生で切磋琢磨できるときを大切にできるか?
充実した時間を振り返るとき、当時は一心不乱なもの。
それはライバルがいたから。ライバルがいたおかげでいまの自分がいる。
競わなかったら、必死にならなかったらいまの自分はどうだったのだろうか?
私は高校時代に書道部に所属しておりました。
両親の影響で丁寧に書く字というものを意識して、小中学校の頃からたびたび受賞してました。
高校受験ではもちろんそのときのことをアピール。
字が丁寧なことは学校を卒業した就職したいまでも役立っております。
書道部に入ったきっかけは、高校に入ったときふとしたきっかけ。
スポーツをやろうとバトミントンかテニスに決めていたのですが、
中学校の先輩が私を見つけるやいなや、半ば強制的に無理矢理入部させられてしました。
私の進学した高校は県大会はもちろん、全国大会で何度も金賞や特別賞を
何度も受賞した高校でしたので、書道部に入るにはかなり審査が厳しいらしいです。
書道部に入部するとさっそく合宿。
第一段では、まずは、姿勢の整え方。次に、呼吸法。そして、精神統一。
第二段では、漢字の基本を学びました。
当時は、理不尽と思われる先生の仕打ちや理解のない先輩のイヤミの数々。
いま思うと、自分を磨くための磨き石だったのです。
朱墨のにおいでいっぱいでボロボロな畳敷きの部屋がつらかったです。
高校2年の夏、書道の全国展があり、これを期に3年生の先輩は引退します。
私を誘ってくれた先輩とも離ればなれです。
毎日、学校が閉まるまで練習して、土日も必ず部外での練習に没入していました。
私はその先輩に触発され、少しでも近づこうという思いに駆り立てられ、
字が上手くなろうという以上に、その先輩に心酔していた状態でした。
夏はいまのようにクーラーもなく、蒸し暑い部室。
そこで、必死になってコンテスト用に字を一心不乱に書き続けました。
どの字を出展するか決めるとき、手が震えたものです。
夏休みも終わる前、私の書いたものが金賞(2位)に輝きました。
そして、私の先輩の書いたものは審査員特別賞(1位)!
先輩の努力の成果が認められたこと、私の成長が確かなものとなったことがうれしかったです。
普段、落ち着いた先輩が強く私の両手を握ってくれて、
「○○のおかげだよ」と言ってくれたこと。私は思わず涙しました。
自分の受賞よりも先輩が私と一緒になって受賞できた喜び、
そして、先輩との別れが確実にやってくることの悲しみ、
この2つが私を泣かせました。
いまでもこのときの受賞は私の大切な思い出です。賞状は高校の部室にあります。
そして、その先輩は現在では仕事を辞め、書道の先生として地域に貢献しています。
先輩は私の才能を引き出してくれた恩人であり、尊敬できるライバルでもあります。
ライバルの存在は人生に決定的な変化をもたらすと共に、
自らの才能を伸ばすには最高の存在だと自覚しております。
私もそのような存在に少しでも近づきたいです。