「衣替えついでに和装にチャレンジ」by id:Fuel


最近は男も浴衣で夏を楽しむ人が増えてきました。でも浴衣では本格的な和装を経験したとは言いにくい物がありますね。そこで浴衣にはまだ早いれけど、単衣の軽装で気軽に和服が楽しめる初夏の季節を和装入門の絶好期と考えて、衣替えのついでに一気に和服まで行っちゃうと、とても楽しい経験が出来るんじゃないかと思うんです。
そこで、まずは予備知識です。色々調べてみました。日本のナショナルコスチュームなのに調べないとわからないなんて情けないですね。最近やたら愛国心を強調する政治家がいますが、国民に軍服を着せようとするよこしまなものではなく、みんなが和服を楽しめる豊かな国作りの方に熱心になっていただきたいものだと思います。
まず衣替えの習慣についてですが、これは平安時代宮中行事からはじまり、江戸時代には年4回の衣替えが武士の決まり事だったそうです。この時代の夏服に相当する時期は旧暦5月5日から8月末、新暦に直せば今年で言うと5月 28日から10月17日となります。6月と10月を衣替えとする今の習慣とだいたい一致しますね。
現代の和装の習慣では、6月いっぱいが単衣、7月〜8月が薄物、9月になるとまた単衣に戻って、その他の季節は裏地のあるあわせを着るというのがならわしだそうです。
予備知識はこのくらいにして、実際にお店に見に行ってみました。行ったのは極めて庶民的な某ショッピングセンターです。その一角に和装のコーナーがあります。和服は手入れが大変そうだと思っていたのですが、家庭で洗える物がけっこう多く安心しました。多くは化繊ですが、綿や麻の着物の中にも家庭で洗濯可能とされているものがありました。
とりあえず一式揃えるとすると何が要るのかを聞いてみたら、着物と、その下に着る襦袢、プラスそれぞれに使う腰ひも各1本ずつ、そして帯。これで庶民的な着流し姿の出来上がりで、あとは足袋と下駄か草履があればすぐに街に出られるとのことでした。私は初心者向きの化繊の単衣の着物と、一番安い襦袢を買い求めました。プラス一番安い腰紐を2本。帯は角帯と兵児帯(へこおび)がありますがと言われて、何がどう違うのかと聞いたら、生地が柔らかくて扱いやすいのは兵児帯と言われたので、入門用としてそっちを選んでみました。これは普段着の帯として好まれる帯で、あらたまった席に締めて行くにはふさわしくないそうです。足袋も一番安い物。履き物は下駄だと入れない場所がありそうですので、最初の一足は草履にしてみました。
着方のパンフレットをもらって、様々なサイトの説明も参考にしながら家に帰って着てみると、とても簡単に着られました。男の着物は簡単です。まだ着こなしというか、合わせ加減抜き加減みたいなもので粋に装えるまでにはいっていませんが、徐々に慣れていこうと思っています。
これを着て、初夏の街を闊歩してみたいですね。夏らしい涼しげな着物で新緑を愛でつつ街を歩くなんて粋じゃぁござんせんか。爽やかな川風などを袂に入れて、初夏を楽しんでみたいと思っています。


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