★(一ツ星)
ほかにも「一緒にすると楽しい」ということに触れているツリーがありますが、その一緒を楽しくする最高のスパイスが「会話」だと思うんです。
普段のちょっとした会話が楽しい。短い時間でも心が通う。日ごろ忙しくてなかなかゆっくりお話できないけど、いつかたっぷり時間が取れたらいいな。そう思えるような家庭を作っておくと、家族で一緒に家事をする時間が楽しい会話のひとときになって、面倒なお掃除や洗濯物畳みなどが楽しみになってきます。
小さかったころ、母のお手伝いをしながら聞かせてもらう話が楽しみでした。女の子は子供でもおませですから、母の恋バナなどをドキドキしながら待っています。なかなか話してくれないと、ねぇねぇこの間の話の続き、なんて急かしたりします。そういうのがとても楽しみでした。
少し大きくなると、何か相談事がある時などに、その話のきっかけを作りたくて、一緒に出来る家事を手伝うことが多くなりました。父とも進路のことなどを話し合いたくて、でも真っ正面から「進路の相談」なんて切り出すのが恐くて、休日に庭仕事をしている父の横っちょでお手伝いすることを探しながらちょろちょろしていたこともありました。
だんだん大人に近付くにつれて家にいる時間が短くなると、一緒に家事をする時間がとても貴重なコミュニケーションの時間に変わりました。父も休日には家族で出来る仕事を探して、それをしながら会話を楽しむことを恒例にしてくれています。会話が弾むだけでなく、一緒に何かを成し遂げるという充実感や、家のために働くことでどんどん家が好きになるというプラスアルファも重なって、楽しさが何倍にも膨らんでいきます。
貯まった家事を家族みんなの力で解消したい。停滞しているコミュニケーションも回復したい。そう思ったら、まず日ごろの暮らしの中に、短くてもいいですから、笑顔の会話を取り入れていってみてください。そのうちだんだんと、何でも一緒が楽しい、面倒な家事だって家族と一緒なら楽しみになるという家に変わっていくと思います。