「Imagine: John Lennon and 忌野清志郎by id:momokuri3


今まで何度もジョン・レノンのことを書いてきましたが、特に「イマジン」は忘れることができない歌として、強く心に焼き付いています。
この曲自体は、CDがありましたので、子供のころから知っていました。しかし、この曲を生涯忘れ得ぬほどに心に焼き付けてくれたのは、忌野清志郎さんでした。うちは父母が揃って大変な音楽好きですから、レコードやCD以外に、様々なビデオもたくさんあるのです。その中に、清志郎さんがソロで歌っている「イマジン」がありました。
最初はアコースティックギター一本で、フォークソングのような弾き語りから始まります。歌詞は日本語訳ですが、ほぼ原詞に忠実です。歌が二番に入ると、だんだん歌詞が過激になってきます。内容は原詞に沿っていますが、言葉の選び方が過激です。
歌がサビに入ります。ジョン・レノンは、この歌の理想を夢かもしれないと歌いつつ、「僕一人じゃないはず」「いつか君らも仲間になる」と歌います。でも清志郎さんは逆に歌います。君はひとりぼっちじゃない、仲間がいるんだ、と何度も何度も繰り返し歌います。そして一瞬曲がストップして、
「仲間がいるんだ、ほら、ここに」
清志郎さんは自分を指さしてニッコリと微笑みます。
ジョン・レノンが最初にこの曲を歌った時、国の違いなんて無い、宗教の違いなんて無い、殺す理由も殺される理由もない、ただ平和に生きるだけ。そういう考えを堂々と歌ったのは、ジョン・レノンただ一人だったのでしょう。だから、夢かもしれない、でもそう考えるのは「僕一人じゃないはず」、と歌ったのです。
でも、今は違います。この歌の思いは、みんなの心に広がっています。だから清志郎さんは、君一人じゃないんだ、仲間がいるんだと歌います。もしジョン・レノンがここにいたら、きっとニッコリ微笑んで、同じようにIとYouを入れ換えて歌ってくれることでしょう。
この歌が作られて30年以上。そろそろ40年になろうとしています。ジョン・レノンから忌野清志郎さんに、そして私たちへとバトンタッチされてきた平和への願いを、何とか私たちの段階で形にしていきたいと思いませんか。夢かもしれない。でも、みんなが願えば、それは必ず形になります。


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