冬至の夜は《灯明ナイト》」by id:momokuri3


各地でキャンドルナイトのイベントが始まり、去年イエはてなでも呼びかけられた使い古しの天ぷら油を利用した“エコキャンドル”が脚光を浴びています。
廃油利用のキャンドルがなぜエコなのか。それは単純に廃油が有効活用できることだけにとどまりません。植物油は未来永劫にわたって生産可能な枯渇しないエネルギーであること。そして燃焼時に排出される二酸化炭素のかなりの量が、植物が空気中から取り込む二酸化炭素であらかじめ相殺されているという点も見逃せません。
そこで、キャンドルナイトを楽しむならエコキャンドルでと自作を始めようとしたのですが、そこでハタと考えました。日本にはお皿に油を差して火を付ける灯明があったではないか、二宮金次郎も菜種を育てて油と交換してもらい、その明かりで本を読んでいたではないかと。
そこでさっそく灯明の実験をしてみました。用意するのは、ティーカップのソーサーくらいの大きさのお皿と、それより小さな小皿です。こちらの写真にあるように、灯明皿というのは二枚重ねて使用するのです。
http://www.chiba-muse.or.jp/OTONE/dougu/dougu2_316.htm
ちょうどいい大きさと形のお皿を用意して、灯心にはイグサの髄(茎の芯)がよく使われたと書かれていますが、そんな物は無いので、木綿糸を撚って太くして代用してみました。
灯心を置いた小皿に天ぷら油を注いで準備完了です。火を付けてみました。なかなかよく燃えます。ちょっとススが出る感じですが、それは仕方がないでしょう。そのススが炎で赤熱して光を出してくれるのですから。これで灯明計画はみごとに成功です。今年の冬至キャンドルナイトは、キャンドルよりもさらに原始的な灯明で過ごしてみようと思っています。
先のいわしで、昔は冬至に供される粥を新嘗と呼んだという話がありました。また後のコメントで旧暦の新嘗祭冬至前後の日になるということも知りました。冬至を五穀豊穣に感謝する日と考え、食だけでなく、エネルギーとしての植物の恵みにも感謝する夜にしてみたいと思っています。


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