「自転車で〈定期観光バスごっこ〉」by id:iijiman


子供の頃、個人的にハマっていた遊びがありまして。
それは「定期観光バスごっこ」。
自転車で、南紀白浜を走っていた「定期観光バス」・・・様々な名所を回って案内する観光バス・・の「ごっこ遊び」をしていました。
当時私は、親の勤める某企業の社宅に住んでおりまして、その敷地内にはA〜Cの3棟が建っていました。
A棟に某室に住んでいた私のイエの階段の前が「バス乗り場」。
そこを起点に、社宅の敷地内を「観光ガイドをしながら一周する」するのです。
例えばA棟の裏にはちょっとした芝生敷きと植え込みのようなスペースがあったりして、「A棟原っぱ」と呼ばれていました。
「次は、A棟原っぱ、A棟原っぱでございます。この原っぱは大変見晴らしが良く・・・」
B棟の前には、子ども達が軟らかいボールで「手打ち野球」をするのに好適なスペースがありまして、
「次は、B棟グラウンド前、B棟グランド前でございます。このグラウンドは野球が大変盛んで・・・」(そういえば当時はサッカーってマイナーなスポーツだったなあ。まだJリーグとか出来る前で。阪急ブレーブスが優勝していた頃、というと歳がバレますかな?)
C棟の裏には駐車場があります。
「次はC棟駐車場、C棟駐車場、この駐車場には大変色々な車が停まっておりまして・・・」
・・・といった具合に、社宅の中を巡るのです。
お客さんは・・・自転車なので、運転手もバスガイドもお客さんも「自分」しかいない訳で。
孤独な遊びでもありました。


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