「PCの傍らに本」by id:YuzuPON


大きなファイルをダウンロードしていたり、たくさんのファイルを圧縮していたり、ドライブを最適化していたり、バックアップを取っていたり、動画をエンコードしていたりなどなど、PCは働いているのに人間は手を触れない、という時間が結構ありませんか?こういう時、なぜか画面に出てくる何パーセント終了のインジケータを意味無く見つめてしまうものですが、そういう時間は無駄ですよね。また、メールの返事を待ちながら意味無くネットをブラブラしているようなことも多いと思います。
そんな時間を、読書にあててみたらどうでしょう。私は、日常生活にPCが入り込んでくればくるほど、紙媒体の本を大切にしたいと思っているんです。PCでは味わえない装丁の持ち味、紙の質感、ページをめくるという動作などなどを味わいながら、PC上ではざーっとスクロールして斜め読みしてばかりの目を、「心眼紙背に徹する」ような使い方に切り替えて読んでいく。そんな読書を大切にしたいと思っているんです。
またネットはインタラクティブですから、何か文章を読むと、よく考えもせずに軽々しくコメントを付けてしまいたくなりがちですが、それでは思考が雑談と変わりません。しかし本は熟考させられます。書籍にはコメント欄等が付いていないだけに、未成熟な思考を乱発して完了してしまうネットでは味わえない、落ち着いた深い思索が楽しめます。
PCより本が優れているという話ではありません。どちらも同じように素晴らしいメディアだから、その両方が楽しめるデスクにしようということなんです。私のPCの横には、いつも読みかけの本が置いてあります。時間があるとそれを手に取ります。PCのやっていることが短時間で終わってしまう作業なら、ちょっと栞より前のページに戻って読み返したりしてみます。すると、今まで気付かなかったことに気付いたりして、さらにその本との付き合いが深まります。
PCを使いながらの読書は、時間を有効利用して読み進んでいくほどのものではないかもしれません。それでも、PCの横に本を一冊置いてみると、ぐんと世界が広がってくると思います。


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