「今が旬!不老長寿の木の実?イチジク!」by id:Fuel


今ちょうど、イチジクの木を植えている人たちのお宅では、いい実がたわわに実っています。
イチジクは聖書にも登場するように、古くから中東近辺で栽培されていたそうです。原産地はアラビア半島南部で、なんと紀元前3000年頃にはすでに人の手による栽培が行われていたと言われています。きっと人が育てて収穫する果実としては、最古参の部類になるのではないでしょうか。
その後イチジクは地中海沿岸にも広がり、スポーツが盛んだった古代ギリシャでは体力増強に役立つ食べ物として、競技者の間で人気が高かったと言われています。
日本には寛永年間に長崎に渡来したのが最初だそうで、当時は蓬莱柿(ほうらいし)と呼ばれて大変珍重されたそうです。蓬莱とは古代中国の想像上の仙人が住む山のことですから、当時の人たちがイチジクをどんなイメージで受け止めていたのかがよくわかります
実際イチジクには果糖・ブドウ糖蛋白質・ビタミン類・カリウム・カルシウム・ペクチンなどが豊富に含まれ、即戦力となるエネルギーから持久力の元となるエネルギー、体の働きを整える栄養素などがバランスよく含まれているようです。
食物繊維も豊富ですから、お通じの強い味方でもあります。熟した実を乾燥したものは無花果(むかか)と呼ばれる生薬となり、やはり緩下剤(お通じをつける薬)として使われたそうです。


前置きがやたら長くなりましたが(私はそのくらいイチジクが大好きなのです)、イチジクはとても痛みやすいですし、木に付けたままでもそのうち割れてアリだらけになったりしますから、食べきれないほど実った場合は、ぜひイチジク酒作りをお勧めしたいと思います。
分量は、ホワイトリカー1升(1.8リットル)につき、イチジク800g、レモン4個、氷砂糖100gくらいがいいと思います。イチジクは皮を付けたまま。レモンは皮をむいて輪切りにして、イチジクと共に漬け込みます。砂糖がずいぶん少なめですが、イチジクその物に糖分が多いですから、このくらいで十分だと思います。またイチジク、レモン共に成分が滲出しやすいですから、砂糖を濃くして浸透圧を高める必要はあまりありません。半年くらいで飲めるようになります。

もう一つ、不老長寿のイチジクに健康的な酢を合わせた、疲労回復・便秘解消・食欲増進などが期待できるイチジク酢をご紹介しておきます。
まず皮のままのイチジクを半分に切ります。
それを適当な広口瓶に入れ、お酢をイチジクが浸るまで注いで、フタをして冷蔵庫で1週間寝かせて完成です。お酢は普通の米酢でOKです。これを5倍くらいに薄めて飲むといいですよ。イチジクの甘さが十分お酢の酸っぱさを和らげていると思いますが、好みで蜂蜜などを加えてもいいと思います。
こうしてイチジク酒やイチジク酢にすると、今が旬のイチジクを長い期間楽しめます。たくさん手に入る人はぜひ試してみてください。


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