★★★(三ツ星)

「物置に子猫が出た!3匹!」by id:iijiman


ある日、空き缶を物置に持ってこうとして、扉を開けると・・・
何と!
ひょこ!っと、2匹の子猫が顔を出しているではありませんか。
真っ黒(←実はお腹は白だった)と真っ白。
慌てて奥さんを呼びに。
「どぉしよぉ〜、2匹も居るよぉ〜」
「え?見たい見たい!」
「こっちこっち・・・」
で、再び物置の扉を開けると・・・
1匹増えている。
トラ模様の子猫も居るではありませんか。
つまり何と、3匹もの子猫が、物置に隠れていたのです。
床が汚れていないことから見て、どうやらここで産まれた訳ではなさそうです。
親猫は不在。餌を探しに行っていたのかもしれません。
物置を汚されても困るし、放っておく訳にもいかず、まずは子猫を捕まえました。
とりあえずお腹を空かせているのではなかろうか、ということで、ドラッグストアでほ乳瓶を買ってきて、ミルクを与えてみました。
黒猫は、ミルクや人間のことなどどうでもいいという雰囲気で、隙を見てはカゴから飛び出してあたりを徘徊します。
白猫は、引っ込み思案なのか、捕まえられてもおとなしく、されるがままという感じ。ミルクを一番飲んでくれました。
気の強いのはトラ猫で、人を見ては「ピシャーッ」と威嚇。でもお腹は空いていたみたいで、ミルクは少し飲みました。

さて。これからいったい、どうしたものか。
うちには既に猫がおりまして、これが、かつて他の猫を連れてきた時に、どうしようもないくらいにひねくれてしまったという過去がありました。
従って、これ以上他の猫を飼うのは、うちでは無理。
里親探しをしようということになりました。
ひとまずカゴの中へ入れて、仕事場で一晩。夜中にお腹が空いたときのために、お皿にミルクを入れておきました。
翌朝、仕事場に行ってみると異様なニオイが・・・ミルクを飲んだあとのことを私達は考えていなかった。小さなカゴに3匹も入っていたので、全員ウンチまみれ。これは失敗でした。
まずは動物病院へ。猫エイズほか病気の検査。幸運なことに、全部陰性。
さらに幸運なことに、その時、たまたま動物病院のケージに空きがあったので、動物病院を通じても里親探しをすることにしました。
もちろん私たちも、知り合いに電話をかけまくって里親探しに奔走。
結局、トラ猫は翌日、奥さんの友人に引き取られ、他の2匹も2〜3日の間に里親が決まりました。
元気なら、もう2歳になっているはず。みんな元気かな?
トラ猫は奥さんの友人のブログに時々登場しています。すっかり大きくなって、夏には冷房の効いた部屋で飼い猫ライフを満喫している模様。
野良猫人生は厳しいもの。里親が決まって本当に安心しました。
ところで。
この3匹の親猫のことですが・・・
親猫はよく家の周りに出没する黒白模様の猫だということが分かっていました。
(子供の模様と、その猫の様子からほぼ間違いなし)
その親猫を私達は「のらくろくろ子ちゃん」と名づけていました。
この際、「のらくろくろ子ちゃん」も捕まえて、避妊しようということになりました。生まれから野良なので、飼い猫にするのは無理でも、せめてこれ以上望まれない子猫を増やさないように、と。
そして「のらくろくろ子ちゃん」が戻ってきたところを、義母が捕まえようとしました。
しかし。
純野良、しかも出産直後の母猫の気性は激しく、「ぎゃあああああ」と叫びながら激しく抵抗し、義母の腕に深い爪痕を残して走り去っていきました。
義母はタクシーで外科に直行。破傷風ほか何種類かの注射を打たれ、腕を包帯でぐるぐるまきにされてしまいました。
それ以来、「のらくろくろ子ちゃん」は姿を見せなくなりました。
子猫を取られた上に、自分にも危害をくわえようとした(ように見えた)ので、きっと私たちを恨んでいるだろうなあ。
どこかで元気に過ごしていると良いのですが・・・



野良子猫が来てしまったときの対処(まとめ)


前の書き込みが長文になって、肝心なことを書き忘れていたので追加します。
現象:野良猫の子猫が出た!
対処法および実際にしたこと:
1.とりあえず保護、動物病院で感染症の検査
2.里親を探す。この時は、先に挙げたように写真を撮り、里親募集のポスターを動物病院と自宅前に張り出しました。このポスターに「感染症(猫エイズ白血病等)なし」であった旨を記しておくと、貰い手が付きやすくなります。あと、やっぱり写真は重要。
(今回、幸いにしてここまでで貰い手が3人現れてめでたし)
3.避妊・去勢は体重が2kgになるまで無理。
 でも、それまでに里親さんが見つからなかったらうちで費用を負担するつもりでした。
4.親猫は、もう野良なので飼い猫にするのは無理と判断、せめて避妊だけすることにした。(しかし、保護しようとしたところ猛烈な反撃に遭い、断念。そのまま親猫は行方知れずに。)
・・・ということでした。
避妊や去勢は、野良猫の子猫を増やさないだけでなく、猫の性質が穏やかになる(発情期がなくなる)ので、フレンドリーになりやすいというメリットもあります。
野良猫にエサを与える人は多いですが、エサ代を貯金して避妊や去勢の費用にあてることも、野良猫と人間が共存するための、一つの選択肢だと考えていただけると、少し嬉しいです。


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★★★ ミシュランコメント

ここまで愛情に満ちたノラ猫ちゃん対処法、素晴らしいエピソードとともに★★★です! お世話をするには、元気に幸せになってもらうことを願って、このようにきちんとした方法をふむことが大切ですよね。きっと親猫も、ここんちなら大丈夫だからここにいなさい、って子猫たちを置いておいたのではないかと思ちゃいました。みんな里親さんの元ですくすく育ったことでしょうね。生き物への愛、あらためて教えて頂きました。