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「瀬戸内海の島たち。」by id:masapguin
田舎が瀬戸内海(現しまなみ海道)だったので年二回は訪れました。
尾道港から高速艇で小一時間、波に浮き上がる軽い船体。
沈むんじゃなかろうかとビクビクしながら港につけば、磯の香りと造船所の油の匂い。
すっかり寂れた船員向けのスナックに入ると親戚のおばちゃんが船乗り相手に昼ご飯。
ビールメーカーの水着グラビアポスターにどぎまぎしながら飲むポンジュース。
船乗りのおっちゃんは「そのジュースは蛇口から出るけんね」と笑う。
泳いで、釣って、昼寝して。
扇風機の音。
おいしそうな仏壇のお菓子。タライにスイカ。
夜は魚づくし、親戚のおっちゃんが集まる。
大きくなったのう、今度漁に連れて行ってやるけん。
賑わいの中、いつのまにか疲れて寝てしまい、あっという間に朝。
もう帰らないと、夏休みが終わってしまう。
しまなみ海道が開通して車でいけるようになったのは便利ですが、そんなこんなでちょっと寂しい気もしていたりするのです。