笑点式!!」by id:Fuel


ある日母が小さな座布団のようなものを10枚作りました。
そして一枚をテレビの上に置いて、
そこに私が小さかった頃かわいがっていた縫いぐるみを乗せました。
これ何?と聞くと、
お前がいいことをしたらここに座布団を一枚足す、
悪いことをしたら一枚取る、
十枚たまったら何でもお前の好きな物を買ってあげる、
でもゼロ枚になったらその日から次に十枚たまるまでお小遣い停止だからね、と。
なんと笑点式です。
家の手伝いをすると1枚。
言われなくても家の役に立つことが出来ると特別に2枚もらえたりします。
しかし何か悪いことをすると座布団はすぐに減らされてしまいます。
座布団ゼロは小遣い停止ですから、これは子供にとっては死活問題。
座布団を取られてしまうことが何よりのお仕置きでした。
残り座布団1枚というある日、家に誰もいない時に親戚がきたので
子供ながらにお茶を出したりして接待していたところ、
その親戚がいたく私を褒めてくれたおかげで座布団10枚達成、
ほしかったゲームを手に入れたことがありました。
しかし学校でケンカをして親に電話がかかってしまった時には全て座布団を取られました。
この時は小遣い復活の10枚をためるのに三ヶ月くらいかかったと思います。
もうこの座布団制度はありませんが、今でも時々父母の口から、
座布団一枚といった言葉が飛び出すことがあります。
子供時代の懐かしい思い出です。


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