「恐るべし!壁をブチ抜いた母!!」

「恐るべし!壁をブチ抜いた母!!」by ハザマ

というと、なんだか暴れん坊の女子プロレスラーのようで怖いですが、怒ってやったわけではありません(笑)。
小学校二年まで住んだ昔の家でのことです。一階の和室で母と弟と三人で遊んでいて、そのうち弟が調子に乗って母をくすぐりはじめたのです。キャーキャー言いながら二人で転げまわるのを私は面白がって見ていましたが、笑いながらジタバタする母の足が勢いよく壁を蹴って、バキッ!!アイタター!悲鳴を上げた母の足は壁をブチ抜いて中に入っていました。ちょうどそこは梁もなく、壁材ボードの上に綿壁を塗っただけのところでした。
ポッカリ空いた丸い穴。それを見てまた三人で大笑い。ウソでしょー?!信じられないけどホントでした。
それを会社から帰ってきた父が見てビックリ!しかし「頭は使いよう」(?)を自負する父のこと、穴の向こうがちょうど階段下の空洞であることを見逃しはしませんでした。次の日曜日、大工道具を出してきて穴をさらに大きく50センチ角程の四角にあけ、木枠とトビラを付けて工具置場に改造してしまいました。よし、これでデッドスペースが便利に使える!とご満悦の父。よかった、よかったとナゼかみんなで喜びながら、それでもあそこはお母さんが足であけた穴なのだ、ということは衝撃的でいつまでも忘れられないのでした。

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