「担任の先生を呼ぶ猫」by id:MINT

小学生の頃、三毛猫を飼っていました。もうおばあちゃんの猫でしたが、すごく可愛くて、そして頭が良くて、ペットというより私のお姉ちゃんのような存在でした。

事件は、家庭訪問で担任の先生がきた時に起こりました。先生とお母さんと私とで話をしていると、幼児のような声で「なかがわー」と聞こえてきたのです。担任の先生は中川先生といいます。先生は「はい?」と言いながらきょろきょろ。そうしたら猫が、「なかがわー、なかがわー」と鳴きながら部屋に入ってきました。猫の鳴き声なら「にゃがごにゃー」になりそうですが、そうでなく、本当に「なかがわー」と聞こえたのです。これには先生も私もお母さんも大笑いで、みんなで涙を流しながら笑ってしまいました。
それからも猫は時々「なかがわー」と鳴きました。私が小学校を卒業しても、時々「なかがわー」と鳴いていました。猫も、やさしかった中川先生も、なつかしい、いい思い出です。

このいわしのツリーはコチラから