「四季に食に環境も!〈私の自然暮らし日記〉」を教えて下さい

#049 お題
四季に食に環境も!〈私の自然暮らし日記〉」を教えて下さい


“ルポ・タイトル”
有機栽培、自然食品から人のまごころをいただいた2年」
by ハザマ


一昨年の私の通年サプリは、「野菜を楽しむ」でした。その時は、いろんな野菜本来の味や野菜料理を楽しんでみようというくらいの気持ちだったんです。
そして、ご近所の有機自然食品専門のマーケットに通うようになり、まずは土のついた野菜一つひとつのみずみずしく濃密な味わいに感激の連続。やがてそこから、本当にさまざまな発見を頂きました。今では、自然と人の志が作り出す食物が、我が家の暮らしとカラダ、ココロさえも育んでくれています。



これらお店のオモテに並んだ産直の有機栽培野菜には、すべて「○○さんの玉ネギ」といったふうに、育てた方の名前が品名として掲げてあり、下には産地と味わいの特徴が丁寧に手書きされています。「北海道訓子府町 今年は天候不順のため収穫量が少なく貴重な玉ねぎです。無肥料で栽培しているので小玉ですが甘くてとろ〜りおいしい絶品玉ねぎです」といった感じ。その年のその品のコメントがついていて、どの農家さんとも長いおつきあいが感じられて、お店の方のめいっぱい伝えようという心意気もひしひし。それを読みながら、今日のジャガイモはサラダにするから、やわらかい「○○さんの北あかり」にしようという感じでお買い物です。


そして店内に入ると、冷蔵が必要な野菜の数々、有機米や雑穀の棚、自然酵母のパンの棚、さらに奥には、すべて自然栽培・無添加の乾物や乾麺、味噌や酒、調味料などがぎっしりと並び、やはり一つひとつに手書きでお品が紹介されています。それらを読みながら、今日はひとつこれをいただいて試してみよう、とお料理そのものが新鮮に感じられてきます。私はここで、はじめての食材ともずいぶんたくさん出会ったんですよ。


ヒエ麺やアワ麺など素朴な甘さが美味しい麺。根菜が美味しくなって、カラダにしみわたるような味わいの豆味噌。それだけでドレッシングになっちゃう梅酢。これを有機の甘〜い菊菜をちぎってかけるだけで、コレが本当に旨いものなんだ!と涙が出るくらい好き。とても乾麺とは信じられないツルツルと歯ごたえのうどんや、イタリアで古くから有機農法を手掛けているファームのモチモチのパスタも、すっかり我が家の定番ですが、何度いただいても美味しい。極めつけ、一番驚いたのは、玄米です。お店のオススメなのですが、何コレ?っていうくらい、そのまま味ごはんかと思うくらい深い甘みと香ばしさで…。書いているだけで興奮してしまうくらいの感動の味!


あぁ、これではただの食いしん坊話ですね(笑)。そうじゃなくって! この2年あまりで、本当の食物の味に毎日少しずつ出会って、普段のお料理はどんどんシンプルになりながらも美味しくて、カラダも元気になって…。そして、やっと最近になってストンと腑に落ちたことがあるんです。なぜこんなにそのままで美味しいのか。自然の大地とお日様で育った有機栽培だから、それだけではないんです、きっと。育てる人、作る人の、旨いものを届けようという、手をかけ時間をかけ研究と試作を重ねた誇りあるマエストロ魂に違いないんです。美味しい食物に感動すると、この味の深さ、食感を出すために、どれだけの試行があったことかと思いをいたすようになるものです。


先日少しお話した、最近生産が盛んになってきたという「中島菜」のTV紹介でも、在来種としての純度を保つ研究や、一番の摘み時の葉の色、収穫後に根が栄養をとってしまわないようにすぐに切り取る工夫など、栽培から出荷、天然食品加工の試作まで、惜しみない努力が注がれていました。種や収穫した菜を眺める目は、まるで我が子を育てるようなまなざし。あぁ、これを「まごころ」というんだ…だから美味しいんだ…と、まっすぐにわかった気がしました。


有機栽培の自然の食物を通して受け取った、人の「まごころ」。どんなモノ作りやいとなみでも同じで、人の心と気が入ったものは本当に美味しいし、美しい。そしてうれしい。そう感じると、「まごころ」ってきっと、人間のなかの美しい「自然」なんですね!


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※今回の「いわし」ご投稿は1月28日(木)正午で終了とさせて頂きます。
※今回のピックアップ賞は1月29日(金)に「イエはてな」にて発表いたします。
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