「雪の朝の思い出」by id:Oregano


その日は前の晩から雪でした。しんしんと降りしきる、といった表現がぴったりのような夜でした。明日は積もるかな。窓を開け、うっすらと白くなっていく景色を見て、それから眠りに就きました。
翌朝は、眩しい朝日で目が覚めました。なんだ、やんじゃったのか。その日はまだ冬休み。私はそのまま布団を被って二度寝してしまいました。しばらくして、コンコンとドアを叩く音。そして母の声。
「いつまで寝てるの?せっかくの雪が溶けちゃうよ」
わ、と思って顔を上げて、驚きました。南の窓の外が青いんです。どんな晴れの日でも、窓に青空の色が映ったことはありませんでした。・・・続きを読む