「庭やベランダに出て植物と語り合う」by id:watena


朝は太陽の光を浴びることが大切だと言われます。それによって毎日微妙にずれていく体内時計をリセットするわけですが、昔の生活は、たとえば農業の人なら夜明けと共に野良に出る、ちょっと昔の生活でも毎朝新聞を取りに下駄を履いて門柱の新聞受けまで歩いていくなどして、しっかり朝日を浴びていたと思うのです。しかし今の生活は、たとえ新聞を取りに行くとしても狭い庭を数歩歩くだけ。しっかりと全身に朝日を浴びる時間が、とても少なくなっているのではないでしょうか。
そこで私は、目覚めたらまずベランダに。天気が良ければその足で庭に出て、朝の植物たちと語り合うことにしています。朝は植物たちが一番生き生きしている時間ですから、朝日と共に、そういう植物たちの生命力ももらえる気がします。
夏ならば、地面の小さな雑草も朝露を浴びてキラキラしています。お前もいい朝を迎えたんだな、僕達は同じ朝を迎えた間柄だ、もう雑草なんて呼ばないよ、お前も我が家の家族の一員だ。そんな言葉をそっと掛けてみます。
去年、我が家のイエ新嘗祭で記念植樹した松も元気に根付いてくれています。この松には名前を付けました。家族みんなで名付け会議を重ねた結果、祭りに植えた松ということで、命名「まつり」ちゃん。最初は松ちゃんとか松五郎などと男性名ばかり提案されたのですが、いつのまにか女の子になってしまいました。
おはよう、まつりちゃん。今朝も寒いけど君は元気だね。うんうん、真冬でもつんつるてんスカートの女子高生みたいだよ。ちょっと掛ける言葉にオヤジが入ってきています。
虫たちの活動が活発な季節には、素晴らしい光景を目にすることもあります。たとえばクモが巣を張る様子。勤め人は休日を除くと、明るい日の光に照らされた庭は、ほとんどゆっくり見るチャンスがありません。でも目覚めのひとときを庭で過ごすようにすると、こんな普段は出会えない同居人(?)の素晴らしい芸術に触れることも出来るのです。
こうして朝一番にたっぷりと自然の息吹に触れておくと、一日がとても軽快に過ごせる気がします。ベランダの鉢植えや狭い庭の植物たちでも、じっくり触れ合えば、素晴らしいエネルギーを与えてくれますね。


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