コレだけは受け継ぎたい!未来にも残っていて欲しいイエ・モノ

#044 お題
コレだけは受け継ぎたい!未来にも残っていて欲しいイエ・モノ」を教えて下さい


“ルポ・タイトル”
「我が家の歴史の品、物語をつくりながら受け継いでいきたい」by ハザマ



私が実家から受け継いだ一番古いもの、それは、祖母が母の七五三の時に誂えた晴れ着の帯。そのまま眠らせておくのはもったいないと、母が半巾帯に仕立て直し、時折出しては締めていたというものです。打出の小槌に松竹梅、鹿の子に雪輪、亀甲に御所車。おめでた尽くしの愛らしい帯。


私が七五三の時には、いとこの間で年長の子から順に譲り受けていく晴れ着だったそうですが、今眺めていると、私もこの母の帯がよかったなぁ…。祖母が若かりし頃、小さな母の健やかな成長を願って晴れ着を着せた姿が目に浮かびます。隣りでは、祖父も微笑んで見ていたことでしょう。


今は畳紙に大切に包んで保管していますが、いつか近い将来、私に子供ができた時、また弟が子供をもった時、女の子だったらこの晴れの帯を母と私の手で結んであげたいと思っています。半巾帯になっていたって、工夫すれば祝い結びも出来るはず。すると何だか、今は天国の祖父母も一緒にお祝して、見守ってくれている気がするではありませんか! そして子供に、「これは曾婆ちゃんが、お婆ちゃんに結んでね…」と由縁を話して、願いが託された紋様の意味も一つひとつ教えてあげたい。そうして、我が家の物語をつくり継ぎ、語り継いでいくことが、モノとココロの継承になるのではないか…今、この帯を眺めながら、そんな憧れを抱いています。


»投稿または「いわし」の閲覧はコチラから


※今回の「いわし」ご投稿は10月22日(木)正午で終了とさせて頂きます。
※今回のピックアップ賞は10月23日(金)に「イエはてな」にて発表いたします。
※〈イエはてな〉では、いわしへ投稿されたコメントと画像をダイアリーに転記しています。できましたら「投稿画像のwidth属性」を450px以内に指定していただけますようご協力をお願いいたします。