「ハシゴを安全に使うために」by id:momokuri3


何と言っても最高のFORTUNEは安全だと思いますので、イエのメンテナンスなどでハシゴを使う時の注意点を考えてみたいと思います。
まずハシゴを使う作業を開始する前の準備ですが、万が一の事故に備えて、誰かに作業の立会人を依頼してください。たった一人では、事故が起きた場合に救急車も呼んでもらえません。一人暮らしの人も、ご近所や友人などに声をかけるなどして、作業中の立ち会いをお願いしてください。
ハシゴを掛ける周囲はよく片付けておきます。万が一、危険物の上に落下したら大変なことになりますから、尖った物、角がある物、固い物、割れやすい物、その他危険と思われる物は片っ端から片付けてしまいます。
作業者の服装は、原則として長袖長ズボンの動きやすい服装としてください。靴はしっかりとした作業靴か運動靴。サンダル履きなどは厳禁です。
使用するハシゴは、幅30cm以上の頑丈な物を使ってください。使用前によく点検して、破損やガタつきなどが無いことをよく確認してください。
ハシゴを立てる前に、地面の強度をよく確認してください。昇っている間にハシゴが沈んだりすると危険です。
またハシゴ上部が当たる場所の安定性・強度なども十分確認してください。特に樹木の枝などに立てかける場合は、腐っていたり、若い枝でたわんでしまったりすることも多いので注意が必要です。
ハシゴの足の部分には滑り止めの付いた物がお勧めです。立てかける角度は垂直から15度倒した角度が最適です。これより垂直に立ててしまうとひっくり返しに倒れる恐れがありますし、それより水平に寝かせてしまうとハシゴの下がズルッとずれたり、乗った人の重みでハシゴがたわんで破損するなどの恐れがあります。上り下りの際は、必ず補助者にハシゴを支えてもらってください。
ハシゴを使って屋根に昇ったりする場合は、降りる時のことを考えて、ハシゴの上部が屋根の上に60cmぐらい出るようにして使います。ハシゴの上部の出方が少ないと、昇る時はいいのですが、降りる時に大変恐ろしい思いをすることになります。
ハシゴの昇降時には、手には何も持たないようにします。つまり手はハシゴを掴む専用に使うということです。中途半端な慣れの気持ちから手に道具を持ったまま上り下りをしようとすると、思わぬ事故が起こることがあります。
ハシゴに乗ったまま身を乗り出したりして、無理な姿勢で作業することは厳禁です。労働関係の規則では、そうした作業をする場合は足場を組まなければいけないことになっています。プロの職人さんでさえそういう注意のもとに作業をします。アマチュアが無理なことをしてはいけません。
ハシゴを通路に立てる場合は、作業標識を立て、コーン(パイロン)や工事用のバリケードなどで柵をした上で、通行者を誘導する人を置きます。公道上にハシゴを立てる場合は警察署に申請して道路使用許可を取ることが必要です。
木の剪定作業など、下に物が落ちる作業をする場合は、下の様子をよく確かめて、よく安全確認をしてから作業を開始してください。剪定などの作業中は原則として樹下は立ち入り禁止です。
その他詳しいことは、こちらのサイトが大変詳しく、動画によって解説してくれています。
http://www.chukyoren.gr.jp/member/learning/index.html
高名の木登りという故事があります。たしか徒然草に書かれていた物だと思いますが、高い木から降りてくる人に、軒先くらいの高さまで降りた所で「あやまちすな、心して降りよ」と声をかけた、というものです。もう安全と気を抜いた所で事故が起きやすいという教訓です。常にどこに危険が予測されるのかをよく考えながら、安全第一で作業してくださいね。


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