我が家のキャッチフレーズ!あなたがつくりたい&感動した家訓の話

#022 お題
我が家のキャッチフレーズ!あなたがつくりたい&感動した家訓の話」を教えて下さい


“ルポ・タイトル”
「あぁかくもつらき夫婦の修行?!〈徳川家康公遺訓〉」by ハザマ


ルポルタージュ
前に、うちの実家に昔から掛かっている〈山本五十六元帥訓・男の修行〉のことを書いたのですが、もうひとつあるんです。父の部屋にある〈徳川家康公遺訓〉。これもずっと掛けてあって、いつも何となく見てはいたのですが、どういうわけでこれがあるのか知らなかったので、父に電話で聞いてみました。

徳川家康公遺訓

 一、人の一生は重き荷を負って
   遠き道をゆくが如し
   急ぐべからず
 一、不自由を常と思へば不足なし
 一、心に望みおこれば
   困窮したる時を思ひ出すべし
 一、堪忍は無事長久の基
   怒は敵と思へ
 一、勝つことばかりを知りて
   負けることを知らざれば
   害其身にいたる
 一、己をせめて人をせむるな
 一、及ばざるは過ぎたるよりまさる


父によれば、書家の揮毫によるこの教訓はまだ若い時に知人から頂いたもので、すべて人生に通じることのように思われて、ありがたく額装して掛けたそうです。ところが…そこから父の熱弁がはじまりました。「〈山本五十六元帥訓〉が男の修行なら、これはまさに夫婦の修行!」ですって! 「これが年々わかってきてねぇ、還暦過ぎてようやく体得して、今じゃいつでも平常心だよ」なんて、悟りでもひらいたようなことを言っています。一つひとつ細かいことをたとえていましたが、その御託は省略するとして…。


私 「不自由、困窮、忍耐って…そんなにつらかったのぉ?」
父 「そりゃ、つらいつらい」
私 「それでいつの間にそんな仏さまみたいになったって?」
父 「仏さまになれないところは、最後の教訓に書いてあるだろう」
私 「及ばざるは過ぎたるよりまさる、っていうの? これって、過ぎたるは及ばざるがごとしのもじり?」
父 「これはな、努力したけど及ばないこともある、しかし何もせずに過ぎたよりはうんと価値があるってことだよ」
私 「えー、それほんとぉ?」…。


どうも最後が腑に落ちず、父の勝手な解釈のような気がするのですがどうなんでしょう? まぁそれはともかく、これらを社会や人生の教訓より夫婦の修行として一応嫁入り前の娘に熱く語る父ってどうなのよ? 「そういうことだから、がんばりなさい」と言われても、ねぇ、つらい…(笑)。もう少しいい話が聞けるかと思ったのに、感動とはほど遠く。ま、いつかこの教訓が夫婦の修行として役立つ日がくれば、父母からこの額を譲り受けることにしましょうか。


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