ずっと忘れられない、友達・親友との思い出

#005 お題
ずっと忘れられない、友達・親友との思い出」を教えて下さい


“ルポ・タイトル”
「青春のガールズ・バンド物語」by ハザマ


“ルポタージュ”
友達との思い出の中で一番心に残っているのは、高校・大学時代に夢中になったバンドをめぐる青春のエピソード。私がはじめて自分でバンドを組んだ時のことです。
高校2年の時、クラスで仲良しだった友達Mちゃんのうちに遊びに行って、たまたま夜まで過ごした日、大学生のお姉ちゃんが帰ってきたんです。紹介してもらい、一緒に話しているうちに、バンドでキーボードを担当しているお姉ちゃんのTちゃんと好きな音楽の話で盛り上がり、すっかり意気投合してしまいました。私はドラムでヘルパー参加ばかりだったので自分のバンドが作りたい、Tちゃんもガールズ・バンドを作りたいと思っていて、じゃあやろう!と話がまとまり、他のメンバーを集めてすぐに実現しました。ところが…Mちゃんがそれに気を悪くしてしまいました。私の気配りが足りなかったんです。クラスではいつものように接してくれましたが、他の友達から「お姉ちゃんたちのバンドの話はしないで!」と言っていると聞いて、ハッとしました。どうしたらいいだろう…しばらく考えて、決めました。ただ謝るんじゃない、友達一人ひとりがどうして好きなのかを聞いてもらおうと。学校の帰りにMちゃんを誘い、話しました。ピアノや声楽やクラシック音楽の分野で目一杯頑張っていて、クラスではいつも元気なまとめ役として尊敬を集める存在、そんなMちゃんが私は大好きだっていうことを。ほかの友達のことも、お姉ちゃんであるTちゃんのことも、同じように大好きなところを一人ひとり話しました。私にとって、今まわりにいる友達がそれぞれどんなに大切な存在であるかを伝えたかったから。だから、あなたのことも、お姉ちゃんのことも大切にさせて!って。
Mちゃんは「本当なら照れてしまうことまで言ってくれて、うれしかったよ」と笑ってくれました。それからは姉妹二人ともが私の大事な親友に。Mちゃんもバンドをうんと応援してくれて、ライブには必ず友達をたくさん連れて来てくれたし、自主制作アルバムを作った時には、声楽の友達と二人でコーラスで参加してくれました。以来、小さな思い出をいっぱい積み重ねて、今でもMちゃん、Tちゃん姉妹とは帰省のたびに一緒に会います。あの時のことって、私たちをちょっと大人にしたよね、と笑いながら。もう二人とも2児の母ですが、私と3人で会う時は青春に戻って。でも今は…私がいまだに独身でいることを案じてばかりの二人なのですが(笑)。


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※今回の「いわし」ご投稿は1月31日(木)正午で終了とさせて頂きます。