「父と兄弟を結んできた馬コレクション」

「父と兄弟を結んできた馬コレクション」by ハザマ

またまた父ネタですみません。うちの実家には、前に書いたプラモデル部屋のほかに、父が若い時から集めてきた馬の置物コレクションがあります。国内で、海外出張で、お気に入りを見つけると必ず買ってきて陳列ケースにおさめるのです。
錫製のもの、真鍮製、黒檀製、皮製、陶磁器、焼物、樹脂、木彫り、ガラス製…。イギリス、フランス、マレーシア、フィリピン、韓国、中国などさまざまな国で求めてきたものが、今ではずらり約40体。私が小さい頃からあるので不思議は感じていませんでしたが、ナゼ馬なのか?それは一つに父が午年で、幼い頃から馬が大好きだったから。そして私が物心ついて知ったことには、父は兄弟の中で一番下で、一番上のお兄さんがちょうど12歳違いで同じ午年。幼少から一番可愛がってくれたという仲良しのお兄さんです。なので、昔から馬の置物はお兄さんの分も一緒に買って贈っていました。時にはお兄さんが見つけてきて贈ってくれることもありました。馬は二人を結ぶ特別な何かだったんですね。
その父のお兄さん、私も大好きだった叔父は残念なことに8年ほど前に亡くなってしまいましたが、父は今でも馬の置物を買ってきます。つい2カ月前にも中国出張の帰りに東京出張でうちに来て、薄い錫板細工の馬を買ってきたと箱を開けて見せながら、「兄さんがいたら持って行くのになぁ」と撫でていました。
実家に帰るたび「あ、また増えてる。無用の長物が〜」と思ってましたが、父と「兄さん」の長年の交友と思いが詰まっているんだなと思うとちょっと愛しいものに思えてきました。

»投稿または「いわし」の閲覧はコチラから
※今回の「いわし」ご投稿は6月6日(水)正午で終了とさせて頂きます。

»イエ・ルポのプレゼントはコチラから