「5DK一軒家+離れ、なのに足を伸ばして寝られない家」

「5DK一軒家+離れ、なのに足を伸ばして寝られない家」by ハザマ

三鷹の住宅地の中に佇む古い木造のとある一軒家。友人夫妻が長く住んでいるこの家を初めて訪ねた時の驚きは忘れられません。足を一歩踏み入れるなり、どうしてなかなか家に呼んでくれなかったのかが了解されました。玄関からすでに壁は天井まで本だらけ。中に入っていくと、壁全面はもとより、床にも累々と積み上げられた本、本、本…。古本屋さんさながらに、奥の本が見えない状態です。きちんと整理すればいいと思うでしょう?ところが、5部屋とも全部同じ状況なのです。しかも、小さいながら離れもあるのに、その離れの部屋も屋根裏も本がぎっしり。もはや収納場所がないのです。
奥さんである友人の本好きはともかく、ご主人の収集癖がすごくて、映画雑誌は70年代から全部とってある、好きな作家は単行本も全集も全部揃える、揃えたものは絶対に処分しない、という徹底ぶりで、本だけでなく、映画のDVDも一部屋を占めてしまうほど。なのに毎週本は増え続ける一方。一つ興味を持つと全部調べなければ気が済まない凝り性なんだそうで…。
これには友人も困り果てていて、「どうして毎日、足を曲げて寝なければいけないんだろう…」とボヤいています。それより私には、どうしてこの家は建っていられるんだろう…?と不思議に思われましたが、実際、かなり傾いているらしいです。「ボールを置いて転がるってことは傾いてるってことだよね?」って…(笑)。地震にも日々おののきながらずっとこの家に暮らしていくんだろうか…オモシロイを過ぎて恐ろしい本屋敷でした…。

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