★★(二ツ星)
快適な住空間を維持するのには日々のメンテナンスが欠かせません。メンテナンスというと大げさになりますが、要は掃除や収納のことで、これが意外とずるずる適当になっていたりして、年末の大掃除の時に大変な思いをされることは多くの人が記憶にあることと思います。
大抵は年末に来年からは気持ちを入れ替えて、とか年度の初めに心を入れ替えて掃除をおろそかにしないよう誓うと思いますが、同じ住まいだと、思うだけで実際に行うのがどうしてもできなかったりします。
人間は習慣の生き物ですから、同じ住まいでは習慣を変えるのは努力を要します。
そこで、引越しという新しい環境を得る機会を利用して、思い切って「新しい住空間メンテナンス実施要綱」みたいなものを作成してそれを実行してみるのはいかがでしょうか。
実施要綱と書いてしまいましたが、いろんなものを細かく制度化して、それを全部実行するのが大変で結局やれない、ということでは元も子もありませんから、家族で相談するなり、自分でできる範囲のことを考えて、実行可能なものにします。
例えば、我が家が引越しをしたときのことですが、新築の家なのでメンテナンスを考えるのも非常に有意義で楽しく感じました。
私の家の場合、まず決めたのは暖房がしっかり入っているし、床も綺麗にフローロングしてあるので、家ではスリッパを履かないで過ごせるようにしようということでした。スリッパは歩きにくいので、履かずにすむということはそれだけ移動が楽で過ごしやすいということになります。
このように決めたあと、それに添って掃除はどうするのか、ということがおのずから決まってきます。掃除の内容をいちいち決めるのは柔軟性にかけるので、「スリッパを履かずにすむ床の維持」ということを念頭に置いたのです。
ただし、家のあちらこちらで誰が掃除するか、ということは決めたほうがいい場合もあります。
我が家の場合はトイレや風呂がそれに当たります。以前の家ではそのあたりがあまり明確でなかったので、なんとなく誰かに負担がかかって不満が出ることがありました。そこで新しい家ではトイレは完全な当番制で、風呂の場合は洗濯するひとがついでに洗う、という具合に決めました。
我が家の例ではなくて、昔の職場の話になるのですが、新築の事務所へ引越しが決まったとき、所長が「新しい事務所は禁煙だ」と宣言しました。
これなどもメンテナンス明確化の一つといっていいかもしれません。
古い事務所は煙草のヤニで薄汚れた感じになっていまして、これを綺麗にするのは並大抵のことではありません。
新しい場所へ引っ越すならば、最初から禁煙にしておけば部屋もずっと綺麗なままで維持できますし、煙草を吸われる方なら、この機会に禁煙と新しい習慣を始めるいい機会になるでしょう。
私の経験から簡単な例を挙げましたが、それぞれのライフスタイルに合わせて、新しい住まいでは是非ここを綺麗にしておきたい、というところについてそのメンテナンスの方法を考えて新生活を始めてみましょう。