イエ・ハック ピックアップ賞

「地域の子育て見守り隊」by id:ekimusi


私は今、仕事をしながら子育てをしています。
仕事と家事の両立はそれなりに大変ですが、働いているため昼間は子どもと離れ、気持ちを切り替えることができます。
問題は子どもと二人きりで終日過ごさなければならない育児休暇中や、専業主婦の方の子育てです。


昔は近所付き合いも濃厚で、多くの大人が子育てに関わり、年上の子が下の子の面倒を見たり、近所の子どもが年齢に関係なく集まって、
小さい子とも面倒を見ながら一緒に遊ぶ、ということがあたりまえに出来ていたようです。


ところが今では異年齢の集団で遊ぶ子どもの姿はほとんど見かけなくなってしまいました。
子どもの数が少ない分、母親が子どもにかかりきりになる時間が増え、母子の過ごす場所も密室化されています。


私も子ども冬生まれだったこともあり、娘が生まれてしばらくは、必要最低限の買い物に行く以外はひきこもりがちでした。


5ヶ月を過ぎた頃、「学区のコミュニティセンターの和室で月2回、子育てサークルを開催します。」との案内を自治体の回覧で発見!
最初はおっかなびっくりで参加したのですが、そこで娘にようやくお友達が出来ました。


地域の民生委員さんによる主催で、開催日時の火曜日の10時から11時半には保健所の学区担当の方もいらっしゃり、子育て中の悩み相談をすることも出来たのです。


オモチャも最初はサークルにはなく、各自が持参していたのですが、ペットボトルやトレイによる手作りオモチャ作り教室を開いてみんなで作ったり、
参加費(1回100円)を集めて、そのお金でみんなで遊べるボールプールや絵本などを買ったり寄付していただいて充実していきました。


最初の頃こそ参加者は10組程度でしたが、少子化と言われていても同じ学区には沢山のお子さんがいて、参加者は30組を超えました。
そのため場所が狭くなったのと、走り回れる子と小さい子が同じ場所に沢山いると危ないことから1歳未満と1歳以上で集まる場所を変えることに。


1歳児以上はコミュニティセンターから、防災センターの集会所に変更になり、ちょうど1歳を超えた娘もそちらに移りました。
防災センターの集会場はとても広く、畳敷きで50畳ほどもあり、20組程度の親子が入っても安心して遊べる広さ♪
ママ同士の交流も深まり、同じマンションの親子にも出会うことが出来ました。


そして会社に復帰してサークルを卒業するお友達のお別れ会もあり、私がサークルとお別れをすることになった時にはとても淋しく感じました。


サークルの受付をしてくれる民生委員さんに、娘と会うたびに「大きくなったね〜」とか「こんなことも出来るようになったのね」と褒めてもらえると
毎日接している親では気づきにくい成長を改めて気づかせてくれたり、「お母さんよくがんばってるね」と言ってもらえるととても嬉しかったものです。


マンションで子育てをしていると人付き合いというのはどうしても同じマンション内の、それも子育て中の家庭だとかに限られがちです。
イベント開催も色んなマンションでもみられますが、マンションの住人に限られてしまうことが多く、地域を巻き込んだ試みは、少ないのではないでしょうか。


大きなマンションだと自治会や子ども会なども、マンション内だけで済んでしまったりしますが、それでも子どもが小学校に上がると、PTAとして
学校行事や地域行事に参加しなければならないことも多々あり、マンション以外の周辺地域との付き合い方にも気遣いが必要なときがあります。


特に子育て中はどんな思いがけないことで近所の方の手助けが必要になるかわかりません。
お隣や近所の人の顔と“○○さん”を知るためのチャンスとなる出会いを増やしたいものです。


そのために、マンション内に2つの集会場があるといいなぁと思いました。
一つは和室、これは子どもが遊んでいて転んでも安全なこと、そして靴を脱いでイエのように寛げることで、集まる人の距離も縮まると思います。 
もう一つはフローリングやタイルなど、汚れても掃除がしやすくフレキシブルな使い方が出来る仕様に。


この集会場は基本的には住民の方優先ですが、近所の方も受け入れられるようになっていると、マンションを核とする地域コミュニティを広く根付かせるのに役立つことでしょう。
地元団体と協力して、地域で子育てをする試みを大切にしていけたらな〜と思います。
そしてここでは子育て世代に限らず、ペットを飼う同士の集まりなどを開いたりして、マンション内だけでなくご近所さんとの多くの出会い・交流の場になるといいですね。


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