★★(二ツ星)
まずホワイトソースですが、動物質を使ってはいけないというルールはありませんが、全て植物由来成分に凝ってみたいと思います。いくつかのレシピを参考に、牛乳の代わりに豆乳とココナツミルクを、バターも今回は使わず代わりにオリーブオイルでやってみました。
分量参考例
・豆乳 250ml
・ココナツミルク 50ml
・小麦粉 大さじ2
・オリーブオイル 大さじ2
・固形スープの素 1個(動物性素材不使用の物が売られていますので、こだわる人はそういう製品を)
・塩、コショウ 少々
鍋… というか私はフライパンを使ってしまいましたが、オリーブオイルを入れて弱火で温め、そこに小麦粉を入れて、全体に油がよく回るようにしながら焦がさないように炒めます。小麦粉に油が行き渡らないとあとでダマになりますから、うまく行かなかったら適宜オイルを足しても可です。オリーブオイルは体に悪い脂肪分ではありません。
小麦粉に火が通ったら豆乳とココナツミルク、そして潰して粉にした固形スープの素を加え、手早く小麦粉がばらけるようにさばいたら、軽く混ぜながら弱火で熱していきます。塩コショウで味を調えて、適度のトロ味が出てくればソースは完成です。
舐めてみます。乳製品を使ったソースとは異なる風味ですが、これはこれでとても美味しくできました。学校の社会科の時間に、日本は植物を育てる農業の文化、ヨーロッパは動物を育てる農業文化が早くから発達した、というようなことを習った気がしますが、乳製品で作られるホワイトソースがヨーロッパの味なら、この純植物性ホワイトソースは日本人好みの優しい味、と言えそうです。これで野菜一杯のグラタンを作っていきます。
使う野菜は、まずカブです。東洋医学的には、大根が体を温めも冷やしもしない中性的な扱いなのに対して、カブは温める分類です。3人前として1個用意します。
ニンジンも体を温めてくれる野菜ですね。さらに緑黄色野菜で栄養がありますからこれも採用です。3人前として、小さな物1本くらい。大きな物だと半分くらいでしょうか。
里芋も体を温めてくれる野菜です。ジャガイモよりこちらの方が陽性が強そうなので、芋類には里芋を採用することにしてみました。里芋は種類によって大きさが異なりますが、1人あたり70gくらいの物1個、3人分として3個という感じです。
タマネギもほしいですね。これも体を温めてくれる野菜です。3人前として中1個くらい。長ネギでもいいと思います。
緑の鮮やかな野菜が欲しいのでグリーンアスパラガスも入れましょう。アスパラガスは東洋的な野菜ではありませんが、近親種が食用にされていたことから、これも体を温める野菜に分類されているようです。1人1本、3人前として3本用意しましょう。
あとはマカロニでも…と思いましたが、調べてみたら、穀物では小麦は体を冷やすグループ。うるち米は中性ですが、餅米は温めるグループになっているではありませんか。というわけで主食的役割を担う素材はお餅に決定しました。1人前切り餅1個でいきます。
野菜はそれぞれ電子レンジで予備加熱した後、適当に切っていきます。あらかじめ加熱しておくことで、火の通りを気にして小さく切る必要がなくなりますから、野菜に存在感が生まれます。大きな野菜がゴロゴロという感じを大切に切っていきましょう。
グラタン皿に薄くオリーブオイルを塗り、ホワイトソースと共に野菜類を満たしていきます。餅は2cm角くらいに切って野菜の隙間に。グラタン皿の大きさにもよりますが、大きく切った野菜がゴツゴツ盛り上がっていて構いません。チーズも使いませんから、表面が平坦である必要はないのです。
最後に表面にパン粉をパラパラ。これは香ばしい焼き目を付けるため。チーズを使わない場合によく使われる手法のようです。あとはオーブンで焼いていくだけです。
ホワイトソースに使った素材は、大豆が中性、ココナツミルクはおそらく南国特産ですから冷やす役割だと思いますが、これだけ体を温めてくれる野菜を投入すればそちらの効果が勝るでしょう。冷え症の母も、ずっと体が温かいよと言ってくれています。成功です。